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【溶けゆく日本人】蔓延するミーイズム(8)放置自転車 (3/4ページ)

2008.2.14 08:19
このニュースのトピックス溶けゆく日本人
駐輪禁止の歩行者優先道路に、駅利用者や買い物客らが堂々と自転車をとめていく=東京都練馬区光が丘駐輪禁止の歩行者優先道路に、駅利用者や買い物客らが堂々と自転車をとめていく=東京都練馬区光が丘

 駅周辺で早朝や夕方、自転車整理をしている70代男性によると、整理中に「人の自転車に触るな」とののしられ、駐輪場に誘導しようとすると「うるさい」と一喝されることは日常茶飯事。スーパーのカートを押してきて、荷物を自転車の前かごに移し、自転車と“交代”とばかりに平然とカートを置いていく人も多いという。

 練馬区によると、駅周辺の区立の駐輪場は計4カ所で3300台分。多くは有料だが、自転車なら2、3分の場所に無料駐輪場も。満車は一時的で平均稼働率は約8割。同区の担当者は「撤去した自転車を取りに来た人は自分の違反は棚に上げて職員に『ドロボー』と怒鳴るんですよ」と嘆く。

                  ◆◇◆

 放置自転車対策が進んでいる地域もある。

 東京都江戸川区は今年4月、東京メトロ東西線葛西駅前に、収容台数で国内最大の駐輪場をオープンする。また三鷹市は平成18年、8億円超をかけて、JR三鷹駅から徒歩3分の場所に、1700台収容の有料の地下駐輪場を新設した。すでに駅から徒歩10分以内に13カ所(約4400台分)の駐輪場があったにもかかわらずだ。同時にバスの停留所に駐輪場を設置し、駅に乗り入れる自転車の数を抑える仕組みもつくった。その結果、駅前の放置自転車は平成17年度の750台から1年後は515台と30%以上減少した。

 フランス・パリ市はヴェリブとよばれる自転車貸し出しシステムを昨年7月から開始。市内約1500カ所で約2万台の自転車を事前に登録した市民に24時間・年中無休で貸し出すもので、市が広告代理店と契約し、運用コストの大半を広告費でカバーする仕組みで、大都市を抱える各国から注目されている。

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駐輪禁止の歩行者優先道路に、駅利用者や買い物客らが堂々と自転車をとめていく=東京都練馬区光が丘
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