寺から仏像を盗んだとして埼玉県警飯能署は12日、同県飯能市山手町、無職、鈴木善鳳(ぜんぽう)被告(46)=窃盗罪などで起訴=を窃盗容疑でさいたま地検川越支部に追送検した。「仏像が寂しがっているので手元でかわいがってあげたかった」と供述しているという。
調べでは鈴木容疑者は07年12月20日と08年1月20日、同市永田の寺から仏像2体(計60万円相当)を盗んだ疑い。1月5日、市内の別の寺から江戸中期作の弁財天の座像1体(高さ約60センチ、400万円相当)を盗んだとして同20日に窃盗容疑で逮捕された。05年春ごろから埼玉、東京、神奈川、千葉の1都3県の寺や教会から計61体の仏像とマリア像などを盗み被害総額は約1000万円にのぼるという。鈴木容疑者は五つの仏教系大学や大学院を卒業している。「話しかけると答えてくれ『寒い』と言えば服を着せていた」と話しているという。【小泉大士】