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「大ばくち」で利益二十数億円 「梁山泊」の豊臣容疑者

2008年02月13日

 新興企業「アイ・シー・エフ(ICF)」の企業買収劇に、重要な役割を果たしたとされるパチンコ情報提供会社「梁山泊」の実質経営者、豊臣春国容疑者(57)が強制捜査前、朝日新聞の取材に応じ、「ICFバブル」の実態を語っていた。

 「すぐに大化けする株がある。金を集められないか」

 03年末ごろ、月200万円を支払っている東京の投資コンサルタント業者から、豊臣容疑者の元に連絡が入った。銘柄は耳にしたことのない「ICF」。それでもコンサルタント業者の言葉を信じ、知人の金融業者らから約7億円をかき集め、約3割にあたる株を会社名義で04年1月に購入、筆頭株主となった。

 そのとたん、ICF株をめぐるからくりを知ってか知らずか、次々と「株を売ってくれ」という連絡が入り始めた。要求に応じ、大半の株を同年9月までに売却。購入時は1株約16万円だったが、売却時は最高で6倍近くに上昇しており、差し引き二十数億円が転がり込んだという。

 「人生一度の大ばくちに打って出たら、これが大当たりした」

 一方で府警は、豊臣容疑者がICF株のつり上げ工作にも関与したとみている。買収直前の「大阪第一企画」の業績を向上させるために実施された実体のない取引の相手は、梁山泊グループだった。

 豊臣容疑者は「大阪第一企画が経営に困っていたので、自分のグループで面倒を見ようと思った。その後、ICFから売ってくれと強く頼まれたので、譲っただけだ」と関与を否定していた。

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