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豪首相 先住民に歴史的謝罪

この政策は、1970年代までおよそ100年間、オーストラリア政府がアボリジニの子どもを「文明化させる」という目的で強制的に親から隔離して、養護施設や白人の家庭に預け、教育や職業訓練を受けさせたものです。およそ10万人に上るとみられる被害者は「盗まれた世代」と呼ばれ、アボリジニの伝統文化の否定や家族の崩壊など深刻な影響が今も続いています。この政策について、オーストラリア政府は一貫して謝罪を拒んできましたが、去年12月に発足したラッド新政権が方針を転換したものです。就任後初めて招集された議会の冒頭で、ラッド首相は「過去の政府による政策が同胞である先住民の人々に深い悲しみと苦しみ、そして犠牲をもたらした」と述べて政府の責任を認めたうえで、「特に盗まれた世代の被害者とあとに残された家族に伝えたい。申し訳ありませんでした」と謝罪しました。演説を受けて被害者からは「政府が初めて責任を認め謝罪したことには大きな意味がある」と歓迎する声が目立っていますが、一部の被害者からは補償を求める声も出ています。この謝罪のもようはオーストラリア全土で中継され、各地の職場や学校で仕事や授業を中断し、多くの人々が演説に耳を傾けました。
もどる2月13日 10時52分
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