禁固刑で失職「かわいそう」 被害者家族が嘆願書

 乗用車で70代の女性をはねたとして、業務上過失傷害罪に問われた福島県いわき市の地方公務員の男(25)の控訴審判決公判で、仙台高裁は7日、禁固1年、執行猶予2年を言い渡した福島地裁いわき支部判決を破棄し、罰金100万円(支払えない場合は1日当たり5000円換算の労役場留置)を言い渡した。

 地方公務員は禁固以上の刑が確定すると失職する。弁護側は判決言い渡しの直前、男の失職を心配する被害者家族の嘆願書を証拠として提出。一時休廷の後、高裁は被害者側の意も酌み、禁固より軽い罰金刑を選択した。

 男は事故後、被害者家族に謝罪し、被害弁償に努めていたという。

 木村烈裁判長は「前方不注意で横断歩道を歩行中の女性をはねた過失は軽くなく、一審判決言い渡し当時は妥当な量刑だった」と指摘。その上で、嘆願書の存在などを挙げ、「現時点では(禁固刑は)いささか重すぎる」と述べた。

 判決によると、男は2006年12月24日午後5時50分ごろ、いわき市小名浜で乗用車を運転中、横断歩道を歩いていた女性をはね、意識不明の重体にさせた。
2008年02月07日木曜日

福島

社会



河北新報携帯サイト

QRコード

東北のニュースが携帯でも読める。楽天・東北のスポーツ情報も満載。

≫詳しくはこちら

http://jyoho.kahoku.co.jp/mb/