指定暴力団山口組系旧五菱会配下のヤミ金融グループから法外な高金利を取り立てられたとして、愛媛県内の11人が「ヤミ金の帝王」と呼ばれた元五菱会幹部梶山進受刑者(58)に計約3500万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷は6日までに、弁論を4月にも開くことを決めた。
一般的に2審判決を見直す際、最高裁が弁論を開くため、11人全員について元本を除く利息を損害と認定した高松高裁判決が変更される可能性が高い。原告側代理人は「最高裁が元本分までヤミ金業者の賠償責任を認める初のケースになるのではないか」と話している。
同訴訟では2006年6月、松山地裁が梶山元幹部に7人の利息分の賠償を命令。同年12月の高松高裁判決は、11人全員に計約1400万円を支払うよう命じた。
原告側は元本分についての支払い請求が退けられたことから、上告していた。