- 【アルバム名】
- FUCHSIA SWING SONG (BLUE NOTE)
- 【リーダー名】
- SAM RIVERS (1965/5/21)
- 【パーソネル】
- SAM RIVERS (ts) JAKI BYARD (p) RON CARTER (b) TONY WILLIAMS (ds)
- 【収 録 曲】
- FUCHSIA SWING SONG / DOWNSTAIRS BLUES UPSTAIRS / CYCLIC EPISODE /
- LUMINOUS MONOLITH / BEATRICE / ELLIPSIS
- 【内 容】
- 9月22日の塩通オフ会なんっすが、参加希望者極めて僅少につき、中止を余儀
なくされました。ただいま、鰈サマの穴門商店街土産の「浮世あられ」をヤケ食いして
おるところです。えーい、一人で全部食ってやるぅー。ということで本日は「UFOね
た」です。この荒んだ気分の中で「新ねた」にチャレンジするような気力はございませ
ん。時間もないしぃー。ということで「ムー」10月号別冊付録「UFO小事典」より
、UFO誘拐事件ベスト20他をお届けしましょう。
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- 『アントニオ青年事件』
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- 1957年10月15日、ブラジル、ミナスゲライス州の農夫アントニオ・ビラス
・ボアス(当時23歳)がトラクターを運転していると、卵形の飛行物体が急降下し、
すぐそばに着陸したと。しかしなんですなぁ。23歳で「農夫」というのも、もうちょ
っと何とかならんもんでしょうかね?という本人の意向を受けて、タイトルは「アント
ニオ青年」となっているようですが、とにかくこのアントニオ・ビラス・ボアス、略し
てアンビボ農夫は驚いて逃げようとしたが、いつの間にか出現したUFOの乗組員につ
かまり、船内に連行されたと。つまりまあ、無理やり連れ込まれちゃったわけなんです
が、こうなるとアンビボ農夫の貞操が気になるところですな。案の定、アンビボ農夫っ
てば、むりやり裸にされちゃって、「いや〜ん♪」とか言っているうちに体中に奇妙な
液体を塗られてしまったと。その液体が何であったのか、この本には記載されていない
んですが、おそらく「漆」ではなかったかと推測されます。体に塗って楽しむ液体とい
えば、漆くらいしかないです。で、漆を塗られて痒ぃ痒ぃになったところで、今度は顎
から血液を採取されたと。漆と医療プレイの併用ときたかぁ。なかなかヤルな、UFO
の乗組員っ!と、アンビボ農夫が感心していると、今度は「一糸まとわぬ地球人のよう
な美女」が入ってきて、彼女とニャンニャンするハメになってしまったと。「ハメにな
ってしまった」はないやろ、アントニオ農夫っ!そんないい目にあって、何が不満かア
ントニオ農夫っ!「行為が終わるとすぐに衣服が渡され、彼は船外に放りだされた」の
だそうであります。併用プレイから宇宙人コスプレ、さらには放置と「愛のフルコース
」ではないかアントニオ農夫っ!事件後、彼の体には放射線被曝症状が認められたそう
ですが、それくらいのこと、ガマンしなさいね。ところで、この手の「宇宙人との関係
を強要された」という話はわりとよく耳にするんですが、宇宙人側としてみれば、どう
いう意識なんでしょうね?やはり「宇宙のオトコに飽きた」とか。宇宙人というのはU
FOで地球に飛んでくるほどテクノロジーが発達しているわけでありまして、言ってみ
れば地球人などは未開の野蛮な民族であるわけです。「動物」くらいにしか思ってない
かもしれませんね。つまり、地球に来て地球人との関係を強要する宇宙人の感覚という
のは、北極へ行ったらアザラシにムラムラっとしちゃったのぉ♪という人間と同じよう
なものなのかも知れません。「マニア」ですなぁ。
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- あと、色々な事件のことが書いてありますが、どれもそれほどたいしたことはあ
りませんなぁ。アンドレアソン夫人は5人の宇宙人に誘拐されたと。身長1メートルほ
どで、西洋ナシを逆さにしたような顔に、小さな鼻と口があり、つりあがった大きな目
が怪しく光っていたそうです。そういう顔をした人というのはクラスに必ず1人はいて
、「宇宙人」というあだ名をつけられたりしているから、それほど驚くことでもありま
せんね。イタリアでガードマンのフォーチュナート・ザンファレッタを誘拐した宇宙怪
物は三角形の黄色い目をしており、角のような突起がいくつもある頭部にはピンク色の
血管が浮きでていたそうです。宇宙人にはいくつかの種類があって、アンドレ夫人を誘
拐した「逆さ西洋ナシに、つりあがった大きな目」というのが、最近ハヤリの「グレイ
」と呼ばれるタイプですアントニオ農夫に関係を迫った「人間そっくり」の宇宙人は、
北欧人に似ていることが多いので「ノルディック」と呼ばれ、スキーでジャンプしたり
します。それが「一糸まとわぬ姿」だったとなると「露出狂のノルディック」というこ
とになるかも知れません。服とかパンツとかいうものは、脱がしていく過程に楽しみが
あるわけでありまして、最初っから露出されているとなると、ちょっぴり興をそがれる
ところがありますなぁ。とまあ、そんなことはどうでもよくって、ザンファレッタ君を
誘拐した「角のような突起がいくつもある頭部にはピンク色の血管が浮きでている」と
いう宇宙人は珍しいですね。このタイプは今後「ピンク・ゴッド・タイプ」と呼ばれ、
スイス方面でヒット商品になるかも知れません。
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- ところで、どうしてこういったUFO事件は外国でしか起きへんのや?とお嘆き
の貴兄も多いと思われますが、この日本でもとっておきの事件が起きておりました。名
付けて『宇宙人の首のすげかえ事件』。1974年9月3日、静岡市在住のトラック運
転手福田雄治さんが国道30号線を走っていると、土星のような輪を持った円盤状の物
体が前方の岩場に着陸したと。ここまではよくある話です。この事件はここからがすご
い。福田雄治さんはそれを見ているうちに意識が薄れ、ふと気がつくといつの間にか助
手席に長い髪の女性が座っていたと。ここまでもよくある話です。飲みにいってベロベ
ロになって家に帰ってきて、朝方、ふと目が覚めるとベッドの横にロン毛の兄ちゃんが
寝ているやんけー!という時の驚きに比べたら論ずるに足りないほどのささいな出来事
であります。この事件はここからがすごい。その、助手席の女性の風貌というのがちょ
っと異様で、角のようなアンテナが突起している頭部は、ふたつの目をのぞいてマスク
に覆われていたと。恐らく福田雄治さんが書いたのだと思われるイラストが載っている
ので無断転載しておきましょう。もぉ、ユウジったら絵心あり過ぎぃ!で、その女が突
然
- 「頭が故障して痛むから取り替えてほしい」
- と機械的な声でしゃべったそうで。いわれるままユウジは女性の胸を荒々しくまさ
ぐって・・・。いや、紳士であるユウジはそんなことはしません。いわれるままユウジ
は女性の胸にある黄色く輝く3個のボタンを順に押して頭を引っ張ると、ガチャンと音
がして首が外れたんだそうで。
- 「では、代わりにこれを取りつけてください。」
- 見ると、女性は別の頭を手にしていたんだそうで。今度も命じられるままにボタン
を押して、頭を取りつけるとまたガチャンと音がしたと。で、ユウジくんの記憶はそこ
で途切れているんだそうです。
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- さあ君は「グレイ」「ノルディック」「ピンク・ゴッド」「首のすげかえ」、ど
れがタイプかなぁ?ちなみに「首のすげかえ」で特別に料金を取られることもなく、「
チェンジは無料だった。」と、ユウジくんは至極ご満悦だったそうです。
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- @ さ、残りスペースがごく僅かとなりました。サム・リヴァースです。BN盤
『フーシャ・スイング・ソング』ですな。楽器編成を見るとオーソドックスなテナーの
ワンホーンで、ジャキ・バイアード、ロン・カーター、トニー・ウイリアムスというリ
ズム隊には新主流派好きなら思わず期待に胸がふくらむところですが、その胸に黄色く
輝く3個のボタンがあったんですな。やっぱり押す順番を間違えると、びゅーんと首が
バネ仕掛けで跳んだりするんでしょうか。それにしても「ガチャン」って、宇宙人なん
だからもうちょっとハイテク技術で首を固定して欲しかったものですな。磁石を使うと
かマジックテープにするとか。で、サム・リバ。この人のプレイというのは、わけわか
んないことで有名なんですが、とりあえずあまり期待しないで1曲目から聴いてみまし
ょう。タイトル曲「フーシャ・スイング・ソング」。ちなみに“fuchsia”というのは
熱帯アメリカ原産の花の名前なんだそうです。ザウルスの辞書で調べたらそのすぐ下に
“fuck”という言葉があって、そっちに気をとられてしまいましたが。なんちゅうか、
アンドリュー・ヒルあたりが書きそうなメロディや。という感じの曲ですな。トニーの
独特のドラミングが輝いておりますが、サム・リヴァースとトニーは同じボストンの出
身なんですよね。
- トニーがマイルスのグループに参加するようになったのは、おそらくリヴァースの
口付け、いや、口添えがあったのではないかと思います。ここでのリヴァースのソロは
それほどわけわからんものではなく、「わけわかんない時のショーター」みたいな感じ
。覚悟してたより、わりかしと聴けます。ジャキ・バイアードのソロもいいです。2曲
目の「ダウンステアーズ・ブルース・アップステアーズ」は、たしかにブルースだ。し
かしサムの想像力のなかでその場所は、普通ジャズが閉じこめられている「2階」だ。
この想像の場所で、しかしサムは打ち解けた「1階」の部屋でのようにブルースを演奏
している。それがタイトルの意味だそうです。さっぱりわけがわからんのですが、個人
的には地下1階に卓球台のある家に住むのが夢ですな。庭の池でコイを飼って。で、演
奏のほうはメインストリームとアヴァンギャルドを行ったり来たりしてるような感覚で
す。はい、3曲目。「サクリック・エピソード」。よくわからん曲です。4曲目「ルミ
ナス・モノリス」。ちょっぴりファンキーなムードがなきにしもあらず。いや、ないな
。5曲目のバラード「ベアトリス」は従順な素晴らしい妻に捧げた曲らしいです。いい
ですなぁ、従順な妻。それでカボチャを焦がしたりすれば完璧ですなぁ。ジャキ・バイ
アードのピアノのイントロが綺麗です。フルートで吹いてもよさそうなメロディですな
。バラードというより、ミディアム・スローの歌モノと言った感じの演奏となっており
ます。変な曲が続いた後だけに、ちょっぴり胸にしみます。が、ソロが進むに従ってテ
ンポも速くなり、次第にいつものリヴァース調になってまいります。と、ここでバイア
ードのソロ。崩壊しかけた「しみじみムード」を挽回する、なかなかいいソロですな。
トニーのセンシティブなブラッシュ・ワークにも注目。はい、ラスト。「エリプシス」
。ほのぼのした前衛ナンバーといった感じの変な曲です。はい、以上。
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- このアルバムのジャケットには「魚眼レンズからのぞいたリヴァース」が用いら
れているわけなんですが、そのリヴァースの演奏に「魚眼レンズからのぞいたハードバ
ップ」を見いだすのは私だけではないだろう。と、我ながら“もっともらしい”まとめ
ですな。
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