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糸井 |
考えてみると、さんまさんは、
人が寝ないあいだに、
いろんなことをやってるんですね。
その量って、すごいですよね。 |
さんま |
まぁ、そうですね。 |
糸井 |
テレビ見たり、しゃべったり、
麻雀やったり、考えたり、
さまざまなものに出会って、
考えたり、改良したり、鍛えたり。
それって、まぁ、かっこよくいえば、
人よりもたくさん旅をしてるとも言えるわけで。 |
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さんま |
ふふふふふ、
まぁ、そうですかね。 |
糸井 |
思えばね(笑)。 |
さんま |
思えば(笑)。
いつからそうなってしまったのか。 |
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糸井 |
もともとそういう人だったとはいえ、
芸人になったことで
拍車がかかったわけでしょう? |
さんま |
そうですねぇ。
麻雀なんかは、流行りですからね。
時間がかかるのに、
もう、みんなで、毎日、日常のようにやってる。 |
糸井 |
ああ、はい。 |
さんま |
で、当時は若い。仕事もある。
日に劇場2本、レギュラー14本‥‥。 |
糸井 |
(笑) |
さんま |
で、終わったら、麻雀。ギャンブル。
そこへきて、女にもてる。 |
糸井 |
なるほど。 |
さんま |
それはねぇ‥‥寝てられない。 |
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糸井 |
寝てられない(笑)。 |
さんま |
そんなねぇ、寝てられないですよ。 |
一同 |
(笑) |
糸井 |
そうですね、そうですね(笑)。 |
さんま |
動物は楽しいほうに飛びつくと。 |
糸井 |
気持ちのいい側に行くんですもんね。 |
さんま |
絶対、そうです。 |
糸井 |
そうですよね。 |
さんま |
我慢できないです、そこはね。 |
糸井 |
麻雀なんかもあれでしょう?
ぼくは、麻雀じゃなくて、
モノポリーにハマってたことがあって。 |
さんま |
はいはい。 |
糸井 |
まぁ、あれはギャンブルじゃないんですけど、
やっぱり、はじめると夜通しで、
「じゃあな」って別れるのは
だいたい朝の8時でしたね。 |
さんま |
でしょう?
そうなりますよね。 |
糸井 |
はい。
「もう1ゲーム」って言ったら、
90分かかりますからね。 |
さんま |
はいはいはい。 |
糸井 |
で、終わってから感想というか、
しゃべりはじめたりしてね。
「あんときのあれさぁ」って(笑)。 |
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さんま |
そこ、興奮してるわけでしょ。 |
糸井 |
興奮してます。 |
さんま |
頭がね、ハイのままなんですよね。 |
さんま |
勝負が終わったあとに、
帰ってから、もう1回、
流れを再現してみたりしてね。 |
糸井 |
あー、そんなことまで。 |
さんま |
そういうふうにして、
流れとかをずっと考えてると、
どんどん研ぎ澄まされてくるんですよ。 |
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糸井 |
なんですか、あの、
いつもと違う脳がビリビリ動くんですよね。 |
さんま |
動いてますね。 |
糸井 |
きっと、危険な状態になったときに
オンになるスイッチが入っちゃうような
ことなんじゃないかと思うんですけどね。 |
さんま |
でしょうかねぇ。 |
糸井 |
「危ないぞ!」って
なにかが呼び覚まされるような。
ギャンブルって、危険なことといえば、
危険なことですからね。
だから、火事場の馬鹿力を、
自在に出す、みたいな。 |
さんま |
ああ、なるほどねぇ。
そういうのがあるのかもしれません。
昔はパチンコなんかもやってたし。 |
糸井 |
ああ、パチンコも出ますねぇ、
アドレナリンなんだか、なんなんだか。 |
さんま |
はいはい。
もう、ハマってるときはね、
わずかな時間で寝ようとしても、
こう、畳一畳ぐらいの麻雀パイが、
天井から落ちてくるんですよ。 |
糸井 |
それは‥‥大きいですね。 |
一同 |
(笑) |
さんま |
パチンコのときはねえ、
畳一畳ぐらいのチューリップが
パッカァと開いたりねえ、そういう夢を。 |
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糸井 |
畳一畳からは、はみ出ないんですね、どうも。 |
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さんま |
はみ出ない。 |
一同 |
(爆笑) |
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さんま |
見事に畳一畳なんです。 |
糸井 |
そんなもんなんですね。 |
さんま |
やっぱり人間って、不思議なもんでね。 |
糸井 |
うん。基準があるんだ。 |
さんま |
はい。見事に、畳一畳なんですよ。 |
糸井 |
はははははは。 |
さんま |
クワー(笑)。 |
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(続きます) |