大阪で白昼、大カーチェイス──パトカー460台・警官2200人、手配の包丁男追い2時間2008/01/24配信
逮捕されたのは住所不定の無職、福田浩文容疑者(27)。21日夜に西区内の路上で、職務質問しようとしたパトカー3台に車をぶつけ、逃走した公務執行妨害容疑で指名手配されていた。 大阪府警西署によると、23日正午ごろ、西区九条南を通行していた人から「信号無視を繰り返す車がいる」との110番が入った。 「男は包丁を持っている」。市中心部を管轄する各署への緊急配備の連絡で「通り魔事件に発展しかねない」との緊張感が走ったという。 福田容疑者は午後1時半ごろ、約1.3キロ南下した西区江戸堀1の路上に車を捨て、駐車中の2トントラックに乗り換えたが、すぐに降りて肥後橋商店街を走り抜けた後、中央区内でキーを付けたまま止まっていた乗用車に乗り込んだ。パトカーに車をぶつけるなどしながら御堂筋を逃走するなどした末、午後2時15分ごろ、中央区の近鉄難波駅近くにある阪神高速の橋脚に衝突した。 目撃者によると、前部を大破し、煙を出しながら歩道を走り、ようやく止まったという。 暴力団の抗争事件に匹敵する捜査態勢を敷いた結果、管轄内の逃走に備えて府内64署のうち47署の警察官を動員する事態となった。 包丁(刃渡り18センチ)は放置したトラックから見つかった。調べに対し福田容疑者は「冷静になって考える」と認否を保留しているという。事件当時、覚せい剤などを使用していなかったかどうかも鑑定する。 逮捕現場を目撃した男性は「車から降りた後も逃げようとする男を15人ほどの警察官が取り囲んだ」と、アクション映画の大作さながらの大捕物に驚いていた。
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