228号 元旦号 (2004年1月1日号)

増田俊男事務局 http://www.chokugen.com
e-mailアドレス info@chokugen.com

SICクラブ http://www.sunraworld.com

謹 賀 新 年
増田俊男の妻として、又サンラ・グループの代表として、皆様の多事を心からお祈り致します。
江尻眞理子

繁栄の年来る!

「日本の常識は世界の非常識」(竹村健一)

やっと長い「日本の冬」が終わった!何故10年以上も不況が続いたのだろうか。それは日本が日本の常識を大事にしてきたからである。経済では「借金はよくないこと」、「無駄は許さない」というのが日本の常識。政治では「平等」と「均衡」である。資本主義の権化のアメリカでは「借金の額は信用のバロメーター」である。借金をしたレコードの無い者は信用が無い者。アメリカは、戦争はもとより、無駄に徹している。アメリカでは無駄と贅沢は美徳だからである。資本主義は「ねずみ講」の原理と同じで、成長が止まったら崩壊する運命!なのである。資本主義を維持し発展させるには借金をして無駄を続けるしかない。

ところが日本では「財政赤字解消」が最重要国家政策になっている。資本主義の原則から言えば「日本の国策は資本主義社会の崩壊を目指している」ことになる。借金を増やすことをモットーとするアメリカの真似をした1980−1991年には日本は大繁栄し、91年あたりから借金を減らす政策を執るや否や不況のドン底に落ち込んでしまった。10年を越える不況の中で小泉内閣はまだ「財政建て直し」を主眼に置いているのだから、世界が驚くのも無理は無い!

小泉首相は、口を開ければ「世界に貢献する」と言うが、実は世界経済を停滞させてきた張本人なのである。「日本流責任感」は資本主義社会では全くの無責任だったのである。世界一金持ちの日本が無駄をしないから、マネーが日本に滞留し世界経済が停滞するのである。日本の不況が続けば続くほど、日本人は無駄をせず貯蓄に精を出し、さらに日本を不況にして、結果この「悪の悪循環」が世界経済を害することになる。

日本の個人金融資産は1400兆円だから、日本政府は国民から最高限度1400兆円まで借金しても全く健全である。現在の700兆円の公債は丁度国民金融資産の半分だからまだ過小である。国家の借金が国民金融資産以内の場合に限り、国家の借金の返済は日銀が輪転機を回して札を印刷して払えばいいことになっている。国家は国民の金融資産以上の公債を発行しないほうがいい。なぜなら他国が保有する自国の国債の価値を下げて他国に被害を及ぼすからである。

約95%が日本の国民によって保有されている超健全な日本の国債を、アメリカやイタリアのように他国に依存している国債と混同している低脳達が日本と世界の癌!なのである。膨大な公共予算を計上し、無駄で採算の合わないダムや橋をどんどん造り、造り終わったら今度は破壊し、破壊された環境を又元に戻す。

アメリカは戦争が先だからScrap and buildだが、日本は平和国家だからBuild and scrapが正解。「公共工事の中には壊さなくてもいいモノを作る場合があってもいい」と言うぐらいの感覚になって初めて資本主義国家の運営が出来る。またこうした思考が日本の常識となれば日本も資本主義国家の一員になれるのである。

「日本はアメリカのような国になるべきだ」とは私も思わないが、財政に関する限り、もう少しアメリカの爪の垢でも煎じて飲んだらどうかと思う。

いよいよ日本は大好況になる!

小泉内閣は、かつての橋本内閣同様、せっかく日本経済が不況を脱し好況に向かおうとしている矢先に増税政策を打ち出してきた。世界の投資家は、この小泉内閣の信じがたい政策をどう受取っただろうか。世界のファンドマネージャー達は、日本経済が上向いてきた2003年、小泉内閣は必ず思い切った景気刺激策を執るものと信じていたが、執られた政策は緊縮財政!それでも何とか景況感が出てきて2004年に期待感が持てるようになると、またもや増税!

私はヘッジファンドの仲間に、この信じがたい小泉内閣について聞いてみた。「やはり日本は地球上の楽園だったのだ!」という答えが返ってきた。「共産主義国家は不可能だと信じていたのは間違いだった」とも言う。つまり日本はレーニンが夢に見た「共産主義国家」だというのだ。だから資本主義の原則で日本を見てはならないと言う。

では彼らは日本を買うのか売るのか?一体どうなんだと聞いてみたら、驚くなかれ、答えは「買い!」であった。「希少価値は買い!」だそうだ。小泉内閣の(資本主義的に言えば)バカさ加減にあきれ返ったファンドマネージャーが、今度は希少価値で買いとはさすがの私も驚いた。「バカも徹底すれば買い」という新年早々いいお話が出来て光栄である。

New Year Resolution

年の初めに願を立てるのは世界の決まり事。日本がアメリカの属国になっていることの理由をいまさら数えるまでも無い。明治維新もそうであったように、国に革命を起こすには突破口が必要である。国民があっと驚き、我に返り、我も我もと立ち上がる、こうした局面を作る必要がある。

そのために私は「アメリカ大統領の対日謝罪(広島・長崎、東京裁判)」に向けて活動しているが、ネオコンがバックのブッシュは聞く耳を持たない。民主党には多くの理解者がいるが、「広島・長崎の悲劇」の展示さえ拒む共和党右派が権力を手にしている現在、私は対象を直接アメリカの国民に向けることにした。タイミングを見ながら"US Official apology to Japan does US good!"(アメリカ版新刊)を出版する予定である。

私は、毎朝日の出と共に太陽に向かってご先祖様たちとの会話を交わしている。本年から太陽とご先祖様たちの力も借りて、悲願成就に精進するつもりである。

同 士

同士とは同じ志を持つ者同士である。私の志と行動を自己満足に終わらせないためにも、今こそ同士と共に考え行動する時が来たと感じている。単なる現実批判ではなく暗黒の中に光明を見出し、日本らしい明るくて元気いっぱいの、そして世界から尊敬される国を作り挙げねばならない。

私が手を挙げたとき集合出来るよう心の準備をお願いしたい。


※「時事直言」の文章および文中記事の引用ご希望の方は、事前にサンラ・ワールド株式会社 増田俊男事務局(TEL 03-3955-2121)までお知らせ下さい。

ご意見ご感想は:

E-mail:info@sunraworld.com

発信者 : 増田俊男
(時事評論家、国際金融スペシャリスト)