2008年1月23日 12時40分更新
救急搬送された患者が複数の病院に受け入れを断られ死亡するケースが各地で相次ぐ中、東京・清瀬市でも今月、胸の痛みを訴えて搬送された95歳の女性が11の病院に受け入れを断られた末に死亡していたことがわかりました。
東京消防庁によりますと今月8日の午後9時半ごろ、清瀬市の95歳の女性が自宅で胸の痛みを訴えたため家族が119番通報したところ、救急隊はおよそ3分後に到着して搬送する病院を探しましたが「患者でいっぱいで対応できない」などの理由で都内のあわせて11の病院に受け入れを断られたということです。
病院を探し始めて38分後に12番目に要請した清瀬市内の病院が受け入れ、女性は午後10時半前に病院に到着して処置を受けましたが、その後死亡しました。
受け入れを断った病院の一つで小平市にある公立昭和病院によりますと、当時は循環器系の当直の医師が直前に運ばれてきた別の患者の処置をしていたため、女性の受け入れを断ったということです。公立昭和病院は「目の前の患者の治療が最優先で、このような対応を取ったことについては問題はないと考えている」と話しています。東京消防庁は、「今後はさらに医師会などと連携を強めていきたい」と話しています。