パキスタン・デライスマイルカーン(AP) 昨年12月27日に起きたパキスタンのブット元首相の暗殺事件で、警察当局は19日、アフガニスタンとの国境に近い北西辺境州デライスマイルカーンで逮捕された少年が、犯行グループに関与していたことを自白したと発表した。事件の逮捕者が発表されたのは、今回が初めて。
内務当局者は、デライスマイルカーンで逮捕された容疑者2人のうち、1人が10代の少年であり、ブット氏暗殺への関与を供述したことを認めた。捜査当局は残る1人の容疑者を取り調べ、少年の自白の裏づけを取る方針という。
捜査関係筋が匿名を条件に語ったところによると、少年は暗殺事件が起きたラワルピンディに、5人の犯行グループが派遣されたことを供述した。17日に逮捕された少年は、イスラム教シーア派の祭り「アシュラ」を標的にした攻撃計画にも関与していたとされる。
ただ、暗殺首謀者と名指しされ、アルカイダやタリバーンとのつながりが指摘されている反政府武装組織のメスード司令官の関係者は、「政府のプロパガンダ」だとして報道内容を否定した。