ここから本文エリア 厚木基地訓練認める2008年01月19日
前橋市上空を中心に米軍機とみられる騒音への苦情が多発している問題で、米海軍厚木基地(神奈川県)は朝日新聞の取材に対し、「群馬県など山岳地帯で訓練をしている」と、同基地を離陸した空母の艦載機が県内上空でも訓練をしていると認めた。今回の事態で、訓練機の所属部隊がはっきりしたのは初めて。騒音は18日も続いたが、県などからの要請に基づき、大学入試センター試験がある19、20日は飛行を控える意向を示している。(雨宮徹) 同基地渉外部によると、神奈川県横須賀市を拠点にする空母キティホークの艦載機で米海軍第7艦隊第5空母航空団所属の米軍機が、厚木基地から飛び立ち、一連の騒音が始まった14日以降、群馬県を含めた内陸部でも訓練をしているという。 昨年2月に県内の山中で補助翼の部品が落下した戦闘攻撃機FA18Fスーパーホーネットが所属する第102戦闘攻撃飛行隊、昨年4月に沼田市内で超音速飛行によるとみられる衝撃波を起こした戦闘攻撃機FA18Cホーネットが所属する第192戦闘攻撃飛行隊などが含まれるとした。 14日には、同じく艦載機とみられるヘリコプターが米軍機と一緒に飛行しているところが前橋市内で目撃された。基地の広報担当者は「ヘリも所属機の可能性はある。(ヘリの)周辺警備のために戦闘攻撃機と一緒に飛行することはある」と話した。 北関東防衛局や県から「不安を与える飛行」をしないよう求められている点については「上層部に伝えている。規定を守り、極力騒音が出ないよう注意して飛行している」と答えた。ただ訓練の具体的な内容、期間、空域、今後の見通しに関しては「答えられない」とコメントした。 14日以降、厚木基地にも群馬県内から1日平均で10件程度、苦情の電話があるとし「必要な訓練の一環」と、県民に理解を求めているという。 一方、18日も米軍機とみられる騒音があり、5日連続で県などに苦情や問い合わせが相次いだ。防衛局や県は同日、19、20の両日に大学入試センター試験があるため、受験生に配慮するため県内上空で飛行しないよう米軍側に求め、米軍側はこれに応じたという。 共産党県委員会は18日、福田首相と石破防衛相に対し、政府としてただちに在日米軍司令部に飛行訓練の中止を申し入れるなど、2項目を文書で求めた。 マイタウン群馬
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