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住民投票の拒否、国民党が呼びかけ 台湾

2008年01月06日22時10分

 12日投開票の台湾立法院(国会)選に併せて実施される住民投票について、野党国民党が突然ボイコットを呼びかけ始めた。3月の総統選の際に実施される台湾名義での国連加盟を問う住民投票をめぐり、中国が台湾の自主性を高めるとして反対しており、国民党内の「親中派」が反対に動いたとの見方が出ている。

 12日の住民投票は、民進党が進める「国民党の不当資産返還要求」と国民党が進める「政権腐敗追及・国家財産返還」の二つ。これまで投票を呼びかけてきた国民党だが、ボイコットに転じた理由について、投票日には小選挙区と比例区の投票があり、「四つの投票で混乱の可能性があるため」と説明する。

 住民投票は有権者の過半数が投票しないと成立せず、ボイコットで不成立の可能性が高まる。民進党は総統選を住民投票で盛り上げる思惑だけに「住民投票つぶし」が国民党の狙いと見る向きがある。

 中国と密接とされる連戦・国民党名誉主席が住民投票に慎重とされることも憶測を呼ぶ一因に。陳水扁(チェン・ショイピエン)総統は5日、地元テレビに「中国はどんな住民投票にも反対。絶対に中国の圧力があった」と国民党を批判した。

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