【台北=山田周平】台湾の陳水扁総統は22日、ライス米国務長官が「台湾」名義での国連加盟の是非を問う住民投票を「挑発的な政策で、台湾海峡の緊張を高める」と中止するよう警告したことについて、「台湾に挑発政策はない。住民投票は2300万人の台湾人民の民意を示すことにすぎない」として中止はできないと表明した。
陳総統の与党・民進党は2008年3月22日の総統選挙と同時に住民投票を行う計画。総統は遊説先で「(住民投票実施を求める)272万人以上の署名が法に基づいて集まっている」と述べ、自らは民意に従うのみだと強調した。
さらに「挑発しているのは台湾ではなく、中国だ」と語り、中国が台湾対岸に988基以上の短距離弾道ミサイルを配備していることなどを非難。「台湾は主権独立国家であり、中華人民共和国の一部ではない」との持論を展開した。(23日 07:01)