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編集部はコミュニケーションの改善を

類のない情報ネットワークを築くための大前提

小宮山 圭祐(2007-08-27 19:45)
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 韓国で社会現象を巻き起こした「オーマイニュース」が、日本で誕生して1年。世界のニュースから生活に密着した身近な事件や話題まで様々な記事を配信してきた。

 私自身、昨年8月に市民記者登録をしてから、40本以上の記事を書いてきた。まず1番に感じたことは、コミュニケーションの重要性だということだ。それは市民記者としてだけでなく、社会人として当たり前のことなのかもしれない。

 そのことで、ひとつ気になる点があった。市民記者を始めた頃は、記事を投稿した後に、必要に応じて内容の確認などのメールを編集部担当者からいただいていた。しかし、最近は信頼してくれているからなのかわからないが、何の連絡もない間に記事が掲載されている。

 タイトルや記事の文章が変更され、自分が書いた記事より、良くなっている時もある。しかし、最初は驚いた。他の市民記者にきいても同じようなことがあるという。記事の内容が記者の意見とは違う形にされている例もあるらしい。

 インターネットサイトに掲載をする以上は編集は必要だ。ニュースサイトなのだから事実無根の報道は絶対に避けなければならない。しかし、編集部から記事の鮮度を考えて、事後報告であったとしても、きちんと編集部は市民記者に報告すべきではないか。例えば記事が「ニュースのたね」に入った理由や、掲載が遅れた理由などを報告するべきだと思う。

 編集部も限られた人数で毎日編集するのは大変な作業であると推測する。しかし、市民記者あっての「オーマイニュース」であることを忘れてもらっては困る。投稿をする記者がいるからこそ「オーマイニュース」という市民メディアが成立するのである。

 市民記者にとって、記事は子供のような存在といえるかもしれない。忙しい仕事の時間を割いて文章を書く。必要ならば交通費や電話代を自腹で出して取材をする。どんなに小さな扱いであっても、記事として掲載されたら、市民記者なら誰もがうれしいものだ。そして、多くの人に記事を読んでもらいたい、伝えたいという気持ちは誰もが同じである。

 コメント欄や記事などに書かれる編集部への批判は、このようなコミュニケーション不足の結果ではないかと思う。それを解決する為に、最低限のルールとして編集責任という意味も込めて、編集した担当者が記者にわかるような仕組み作りが必要ではないか。今年4月のサイトリニューアルでSNS機能が増加されたのだから、有効活用すれば市民記者と編集部の距離が縮むのではと思う。

 私を含めて市民記者も、編集部もこの1年間は試行錯誤の連続であった。市民記者数は現在3千人を超えているというが、最近の「オーマイニュース」を閲覧すると決まった市民記者の投稿が目立つ。

 今後は市民記者登録しながら記事を書いてない人に、どのように記事を書いてもらうか。そして新しい市民記者をどう獲得するかを最優先課題として取り組まなければならないと考える。

 今後もし、1万人、2万人規模のアクティブな市民記者が存在するようになったら、日本全国はもちろん、海外をもカバーする、世界に類にないネットワークが成立することになるのではないか。それは既存のメディアにはない情報網である。市民記者と編集部の間だけでなく、全国の市民記者の繋がる機会も増えるだろう。

 市民メディアというジャンルは、発展途上のメディアだ。地域、年齢、職業の異なる参加者が、それぞれの立場で感じたことがリアルに伝わるメディアは他にはない。今後の「オーマイニュース」発展と市民記者の更なる活躍を期待する。

(市民記者編集委員 07年9月-11月) 



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