高知放送局

2008年1月18日 12時44分更新

搬送マニュアル見直しへ


産婦人科の医師不足が深刻になる中、患者の搬送の遅れやいわゆる「たらい回し」を防ぐため、高知県は妊娠中の女性や新生児を救急車で運ぶ際の搬送マニュアルを見直すことになりました。

国の調査によりますと、妊娠中の女性を救急車で運ぶ際、医療機関から3回以上、受け入れを断られたケースがおととし全国でおよそ670件もありました。

高知県で、こうした事例は報告されていませんが、医師不足のため、県内の出産を取り扱う産婦人科が平成11年以降で35%あまり減り、遠距離の搬送が増えるなど、搬送の状況が変わり始めています。

このため高知県は搬送の遅れやいわゆる「たらい回し」を防ごうと、妊娠中の女性や新生児の搬送マニュアルを8年ぶりに見直すことになりました。

具体的には、インターネットで、どの病院が受け入れ可能かどうかを確認できる県のシステムの利用を徹底することや遠隔地から搬送するための防災ヘリの活用の基準、それに受け入れを拒否されるケースが目立つかかりつけ医のいない妊婦の搬送方法などについて新たにマニュアルに盛り込むということです。
高知県は、医療機関と検討して来月中にマニュアルをまとめ、その後、県内の病院や消防に配ることにしています。