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南京大虐殺記念館の展示に配慮求める 上海日本総領事館

2008年01月17日11時18分

 先月13日に中国・南京で再開館した「南京大虐殺記念館」の展示内容をめぐり、在上海日本総領事館は16日、「日本人の残虐性が強調された描き方で、恨みや反感を引き起こす懸念がある」として記念館館長や南京市幹部に配慮を申し入れていたことを明らかにした。

 隈丸優次総領事が11日に同記念館の朱成山館長らと面談。館内に掲示されている「30万人」の犠牲者数に研究者の間で異論があることや、日本人の残虐性を強調した写真の信頼性が疑問視されているなどと指摘。「戦後日本の平和の歩みや、72年の国交正常化以降の日中関係の進展が十分描かれておらず、バランスを欠いている」とし、「多くの日本人が反感を持たずに訪問できる施設になるよう願う」と伝えた。

 朱館長は「平和へのメッセージはしっかり出している。理性的な展示で日本側にも十分配慮している」などと回答したという。

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