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地裁所長襲撃事件、少年が2度目の抗告審へ

 2004年2月に起きた大阪地裁所長(当時)襲撃事件で、大阪家裁の差し戻し審判で刑事裁判の無罪にあたる不処分となった少年(18)(当時14歳)について、大阪高裁の大渕敏和裁判長は11日、大阪地検による抗告受理の申し立てを認める決定を出した。少年にとっては4回目の審理となる抗告審が同高裁で始まる。

 04年5月の逮捕から3年7か月を経ており、少年事件では異例の長期化。付添人の弁護士は「非行事実がないのは明らかで、審理も尽くされている。長期にわたって少年を不安定な立場に置くことになり、誠に遺憾」と話している。

 少年は強盗致傷の非行事実で同家裁に送致され、最初の少年審判では中等少年院送致の決定を受けた。しかし、同高裁・抗告審は昨年5月、同家裁に審理を差し戻し、同家裁が同12月に不処分を決定。同地検が抗告受理を申し立てていた。

 この事件では、成人2人と当時少年だった3人の計5人が犯行グループとされ、成人2人は1審・大阪地裁で無罪判決を受け、4月に控訴審判決がある。他の2人も民事訴訟などで無罪を主張している。

 少年は、付添人の弁護士に「やってないのにまた続いてしまうのですか。もういい加減にしてほしいです」と話したという。

2008年1月11日  読売新聞)

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