横浜市金沢区の横浜横須賀道路で9日朝、交通事故の相手に突き飛ばされ、約8メートル下の道路に転落し意識不明になったとされていた同区の工藤和也さん(21)は、道路脇の側壁に座った際に誤って転落していたことが10日、神奈川県警の調べで分かった。

 県警は当初、現場付近で横転した工藤さんの車に同乗していた女性(21)の証言から、工藤さんが交通事故の相手の男と口論になり、もみ合っているうちに高さ約80センチの側壁を越えて転落したとみて、傷害容疑で男の行方を追っていた。

 女性に詳しく事情を聴いたところ、10日になって「突き落とし」は作り話で、「(消防隊員から)『誰かに突き落とされたのか』と聞かれ、『はい』と言ってしまった」と話したという。

 調べでは、工藤さんの車は9日午前6時10分ごろ、堀口能見台インターチェンジ出口に向かうスロープでスピードを出しすぎて横転。工藤さんは自力で車外に脱出した後、側壁に座りポケットに手を入れたところ、バランスを崩して転落したらしい。