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東山署が作ったひったくりの被害防止を訴えるモノクロの懸垂幕(京都市東山区) |
東山署はこのほど、ひったくりの被害防止を訴える懸垂幕を作成した。9月に実施された市の新景観政策に配慮し、赤や黄などの原色を一切排除したモノクロのデザインにした。同署が事件多発地域の電柱などに取り付けて注意を呼び掛けている。
懸垂幕(縦約50センチ、横30センチ)はナイロン製で50枚作った。当初、鮮やかな配色を検討していたが、派手な屋外広告などを禁じている新景観政策を受け、景観を損ねてはいけないと黒地に白抜きで「ひったくり注意」と書いた簡素な図柄に変えた。
東山署によると、管内のひったくり件数は51件(昨年11月末)。夜間、JR東福寺駅周辺で帰宅途中の会社員らが狙われるケースが多いという。同署と東山防犯推進委員協議会は、駅近くの電柱約50本に懸垂幕を取り付け、防犯意識を高めるよう訴えている。
同協議会一橋支部の鈴木喜市支部長(60)は「白黒の懸垂幕だが、新聞の見出しのようで目を引き、夜も白い字が浮かんで目立つ。視覚的効果が被害防止につながれば」と期待している。
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