これは、アメリカ国防総省と、バーレーンを拠点にするアメリカ第５艦隊が７日、明らかにしたものです。それによりますと、アメリカ海軍のフリゲート艦など３隻が６日、中東のホルムズ海峡にさしかかったところ、イラン革命防衛隊とみられる武装した５隻のスピードボートが急接近して、およそ２０分間にわたって、無線交信や手荒い操縦をするなどの敵対的行為をとったということです。さらにスピードボートは、無線で「アメリカの艦船を爆破する」と告げたあと、海に白い箱のようなものを落として、去ったということです。このためアメリカの艦船は、警告を発するとともに、爆発などを警戒して攻撃態勢をとりましたが、爆発はなく、攻撃は行いませんでした。国防総省は、スピードボートによる敵対的行為は、過去にもあったものの、「今回は特に深刻だ」として、すでにゲーツ国防長官に報告するとともに、イラン政府に対し、正式に抗議する方針を示しました。ホルムズ海峡は、イランとオマーンに挟まれたペルシャ湾の入り口にあたり、多くの石油タンカーが通る、安全保障上きわめて重要な海域です。