どちらを向いているのか?

代表的なソフビファンのブログを見ていてわかることは、インディーズ業界では、送り手(メーカー)と、受け手(お客さん)のメンタリティーが、かなり近似値である、ということです。

同年代だろうし、買ってる物、集めている物、読んでる漫画、観ている映画、聴いてる音楽、ほとんど一緒のはずだし。(私はちょっとズレているようですが)

「大日本人」も「漂流教室」もいずれ自ブログで取り上げるつもりでしたが、タコさんに先を越されてしまいました。あれだけ掘り下げられると、さらっと紹介しようとした私は苦しい。ま、そのうちやります。

ホント我々は「サブカルチャーに人生を捧げた男達」(苦笑)であるなあ、としみじみ思います。(良いか悪いかは別にして)
他のサブカル人との違いは、怪獣に重点を置いてるということでしょうか。逆に怪獣しか興味が無い人というのは、少数派だろうし、ある意味我々は貪欲に人生を楽しもうとする人種なんだろうとも思います。面白がり屋とでも言いましょうか。必要のない物、山ほど買っちゃって。まあー、呆れたもんだ。

お客さんとメーカー人で違いがあるとすれば、妄想力、と手の器用さ、粘土細工の腕が若干違うというくらいでしょうね。ゲンショウはエラソでムカつくと思っている人もいるかも知れませんが、私は子供の頃から「オマエはなんかエラソだな」と言われ続けた男。あいつは病気なんだ、くらいに解釈して下さい。全くひるむ必要などありません。お客さんは堂々としていて下さい。ただ、無茶を言われても困りますけど。

現在、私の業務の最優先テーマは「低脳者の勘違いを正す」

過去にあったものを丸パクリ、盗作してシレっとしている。まだそれだけなら良いが、内外の絵描きさん騙して、共同作業。挙句には企業ノベルティーに自作ぶって提供し鼻高々でアーチスト気分。

一個限定販売とか、欲しがっている人がいるのを十分認識しているのにも関わらず、わざとお客を翻弄。一個しか用意できないのなら、準備が整うまで販売は見合わせるのが筋。まあ、誰が見たって、おちょくり、でしょうね。メーカーが自社商品をオークション形式で売るなど、狂気の沙汰。そういうキチガイは、一日でも早くこの業界から失せるべきです。もちろんそんなことをする奴は、作った本人ではありません。対面販売が苦手なシャイな制作者を「僕に任して下さい」的な口車に乗せた結果です。しつこいようですが、本当に商売上手ならこんなしょぼい業界に早く見切りをつけたらいかがですか?

インディーズソフビの愛好者は非常に少ない数の方しかいないのは、関係者全員認識しています。一人の財布に物凄いプレッシャーをかけている現実。なのにヤフオクでプレ値つぎ込めといわんばかりの小出し技。馬鹿共が、俺の操作で右往左往してやがると、得意満面。

まあ、自分のことしか考えていないから、全体が見渡せないんでしょうね、そういう輩は。

そんなことばかりやっていては、表向き愛想良くたって、まともなお客さんがどんどん白けて去っていってしまうというのがわからないんでしょう。(キレイ事ばかり言うヤツの腹が黒いのは世の常)

そんなどうしようもない低脳君たちには、ガツンと実力行使あるのみ。毒を持って毒を制す、です。今の若いやつの悪しき特長として「俺は悪くない」病というのがあるそうです。自分の行いを省みる視点、能力の欠落。そういうのに何をやっても、反省する保証などないでしょう。死ななきゃ治らないって言いますからね。逆恨みが現実でしょう。それでも構いません。

私も本音は、こんな不毛なループから早く抜け出したい、もっと高みに挑みたい、という感じもあるのですが。まあ、どう転んでも、お客さんが喜ぶ面があるのなら、それでもいいか、っていう見方も出来ますので、まだしばらくは状況を分析しつつ、わが為すべきことを遂行するのみ、です。

お客さんの喜ぶことをする、という基本は常に念頭にありますので、何にも心配は要りません。



追記
自分で読み直してきたのですが、この問題は実は根が深いのです。
批判ばかりは見方が一方的になるので、別の視点、慎重な判断も必要かと思いました。

第一に「いっぱい作ると余る」問題、をどうするのか。これはメーカー側の理屈ですが、お客さん側でも容易にわかることでしょう。インディーズメーカーは在庫を抱えておく体力は基本的にありません。売り切り、売り切りでやっていかないと、エライことになるのは目に見えています。
私のように、実質主義、評判など意に介さない人間ばかりではありません。「あそこのメーカーはいつも売れ残っているな。人気が無いメーカーの物は買う気がしないぜ」というお客さんが現実には多数派。良かれと思い、買えない人が出ないようにと大目に作れば、今度は蔑みの対象になりかねないという現実。売れ残りメーカー=不人気メーカー、って・・・。だったらいつも10個、20個作って売り切って、いつも入手困難のイメージを定着させる必要が出てくるとの判断も自然な成り行きかもしれません。

メーカーにこの手法が蔓延すれば、結局損をするのはお客さんです。まず、考えている暇がありません。ボンヤリしている人は常に置いていかれる状態。私はいつも趣味なんだから気楽にやりましょう、と言っていますが、熱心な方の中には「冗談じゃないよ、うかうかしてたら買えないじゃんか」と思っている方もいるでしょう。

実際お客さんから聞いた話では、人気メーカーのショップ限定品を購入するのは至難の業とのこと。売り出すずいぶん前の時間から、折りたたみ式の携帯用の椅子を並べての順番待ちを強いられている状況らしいです。どんな場所にある商店か知りませんが、近所迷惑になっている可能性は大、だと思われます。「だから、オタクは・・・」的タネをまた蒔くことにも。人気のあるところはどうしたってその業界の代表例と見られますからね。目立った問題が起こればそれは小さな業界にとっては他人事じゃ済まない面もあると思います。

ま、他のメーカーの方針にまで口を出すのは本当は余計なお世話なんですが、いかんせん業界が狭すぎて、あまり事情に明るくない方にとっては、「ああ、こんな趣味は俺には無理だな」となり、どのメーカーが云々の前に、ソフビ蒐集自体に嫌気を感じてしまわれることを危惧しているのです。

同業者と話している時にいつも出てくる共通の悩みは、「お客さんの総数が少なすぎること」です。ソフビって高いと思いません?もっとお客さんがいて、たくさん売れるのなら単価も下がるのですよ。メーカーは今より潤えば新作をもっと展開できるようにもなる。お客さん側の、「自分だけ手に入ればあと知らないよ」って感じもわかるのですが、それも結局自分の首を絞める結果になりかねないのですよ。数が出なければ商品単価が、さらに上がる可能性もありますから。

全てを受注生産にして、全国通販をすればよい、という考えがもっとも賢明と現段階では考えられます。ただこの方法に問題がないのかといえば・・・そうでもないのです。いつでも誰でも手に入るとなると、コレクター、マニア、好事家としてはどうなのか?面白くないと見る向きもあるのがまた現実ではないのでしょうか。ありがたみがあるから、苦労して手に入れるから面白い、という考え方。さすがにこれを全面否定できるとは思いません。じゃあ、どうすればいいのか・・・。

お客さんとメーカー双方でもっとこの業界を盛り上げる方向に行けないかな?と私はいつも夢想しております。例えば、熱心なお客さんの何人かがやられておりますソフビファンのブログ。
狭い世界での小競り合いより、友人や会社の同僚に自分の趣味を披露するとか、などなどですね。

もっと多くの方にこの魅惑の趣味にはまってもらいたい。そう切に願っています。諸悪の根源はお客さんが少なすぎることにあると言っても過言じゃないのですよ。

そしてメーカー側にはもっと魅力ある商品を作り出さなければならないという課題が。

by target-earth | 2007-12-09 05:57 | Comments(5) 


Commented by タコペッティ at 2007-12-09 18:34 x
こちらも、ゲンショウさんが何日か前に、映画「ブリスター!」を
90年代のフィギュアブームを反映した同時代映画として
ブログで挙げられているのを見て、ああ!先越された!と
思いましたね。あれは今こそ語ると面白い映画なので
そのうちやります(ちなみにヘルバンカーは二個
持ってますw)それにしても
これはという映画はしっかり見ていらっしゃるんですね。
呪縛つーか、自分らは一生どこまでも
サブカルを下支えする人柱みたいなものなんでしょうね・・・。

キメラギメラさんのブログに画像紹介された
復刻堂スモゴン2号について。
いい感じだと自分のブログでも
感想書いたんですが、実際に画像を見ると
質問もいろいろ浮かびます。
①ディテールはまだ付くんですか?
(腕などはまだ製作途中段階?)
②気になる背面ですがどんな感じに?
③サイズはどんなもんでしょう。
④長い腕など1号とのイメージ統一等を考えているのでしょうか?
⑤初売りは目安としていつごろでしょう?

ここでお聞きしていいのか恐縮ですが
お答えいただける範囲で結構ですのでよろしくです。
Commented by タコペッティ at 2007-12-09 19:04 x
しまった、
復刻堂さんのブログを先に見てから書き込むんだった。
⑤はご説明済みということで。
Commented by ゲンショウ at 2007-12-10 12:48 x
①追加の作業は毎回あります。すぐ気が変わるので。
②秘密ですがたいしたことはありません。あまり妄想膨らませないように。
③元型解釈ということで、復刻堂既製品より若干大きいです。ただ、基本的には対応するようになっています。
④昔絶対にやらないようなことは、避けるようにしています。こうだったかもしれない、可能性を常に意識しています。「ありえんだろ、こんなもん!」というのは私がいつも批判していることですので、矛盾しますからね。コンセプトはあくまで「レトロタイプ」です。
Commented by タコペッティ at 2007-12-10 13:13 x
製作過程のところをお応えいただき
ありがとうございます。

製作発表以来、当然ながらソフビファンの反響も高く
現場の製作情報が知りたいところでしょうから
質問させていただきました。
確かにレトロ風で、昭和の怪獣トイらしい、
おおらかなテイストがこめられた製品に
現段階で仕上がっていると思います。
ご自身にとってもベストの状態で
製品リリースできるといいですね。
Commented by ゲンショウ at 2007-12-10 15:21 x
速攻レスありがとうございます。関心度半端ないっすねw
しかし、ゲンショウは商品情報載せずにカンケーねえことばっか書きやがって、という声が聞こえてきますので、いくらドSでもそろそろ解説をしようかなと思います。気を使うんですよ、これでも。いろいろな方面に。馬鹿はどうでもいいですが。
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