サウジの話 |
★サウジアラビアと言えば? サウジの話と聞いて、砂漠のペレことマジェド・アブドラーの話か?と期待していた方すいません、今回はタイとサウジの話です。でもちょっとだけおまけの話…マジェドはゴールキーパー処刑人とも呼ばれますが、タイのピヤポンは美顔の処刑人と呼ばれています。背番号はお互いに9番ながら、マジェドの9番はアル・ナスルの永久欠番となったが、ピヤポンの空軍ではすでに他の選手がつけています。 ★では本題
★サウジ王室宝石盗難事件
そしてサウジ側に返還となったのだが、中には大量の偽物が含まれていため、怒ったサウジ側は自国民のタイへの旅行禁止、タイ人労働者の入国禁止を発表した。これにあわてたタイ政府は警察高官も関与しているこの事件の完全解決は難しいと判断、宝石を返却した者は一切罪に問わないとした。その後、道端の植木に隠したあと場所を通報する、などといった方法で返却者が続出したものの、現在までに家宝のブルー・ダイヤモンドを含む約3割が行方不明のままとなっている。 事件のあらましはこんなところだが、関連する出来事として多くの事件が起きていてる。宝石商で事件の鍵を握るとされたサンティ氏が警察に拘束中、彼の夫人と14才の息子が誘拐された後、殺害されて発見。そして事件の調査にあたっていたサウジ大使館員2人と、ビジネスマン1人の計3人のサウジ人も暗殺されている。またあるタイの有力者の奥方が例の宝石を身につけていた噂などもよく聞かれた。これらがまたミステリアスでマフィアの絡んだタイの暗黒世界との関係を想像することができる。 ★プリンス・ファイサル
彼の父であるファハド国王はもともと王子時代から青少年福祉関連と同時に、スポーツ振興などに力を注いでいましたが、そういった意味でキング・ファハド・スタジアムをはじめファハドの名前を冠するスポーツ施設が多いのは納得できます。そして父の意思を継いだファイサル王子もサウジスポーツ界の発展に大きく尽力し、近代のサウジサッカー活躍の中心として、同国はもちろんアラブサッカー協会会長としても同地域のサッカーをリードしてきました。 さらにはサウジスポーツ協会、五輪協会、アラブスポーツ協会各会長、そしてIOC委員といったポストも兼任してきた、まさに同国近代スポーツの父といっていい存在です。現在は一線を退き国内のスポーツ関連ポストは弟のスルターンに譲っていますが、サッカー協会をはじめすべて副会長に息子のナワーフを据えているため、いずれは彼がサウジのサッカー、そしてスポーツ界を指導していくことになるでしょう。 ★ドタキャン
ただし必ずしも王子が主導的では無い他の競技は100人を超える選手団をとりあえずエントリー、その後政府を通じて一連の事件の進展などを要求しました。しかし事件にたいした進展は無く、タイ側からはお決まりのコメントしか聞かれず、ついに大会直前(11月24日)ラマダン期間と国内行事(初代国王のリヤド到着100周年)という事前にわかりきっていた理由にならない理由で大会不参加を発表した。 やはりコンフェデレーションカップやガルフカップとの兼ね合いで不参加ということだったサッカーにも五輪、またはB代表でもと参加を促してきたタイ側は、サッカーどころか全競技不参加の報に早速政府が動き、スリン外相がサウジへ向かい説得にあたった。しかし調整はつかず、再抽選など大混乱の現場をはじめ一時は罰金以上の制裁をもとめる意見もでたが、結局タイ側は黙って了承するしかなかった。 ★値千金の価値?
こんな時に飛び込んできたのが両国を行き来する親善試合のニュースです。これまではすべて既存の大会等受身の態勢で実現または流れてきた両国の対戦ですが、今回は積極的、つまり本来無くてもよい対戦が実現するのです。これはこれまでのタイ、サウジサッカー界の関係にとって大きな進展であると同時に、政治レベルでも少しずつ上向いてきている両国の関係にいい影響をもたらす価値のある試合です。
2000年7月30日
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おまけ★がんばれファイサル王子 ところで我らが(サッカーファンから見て)ファイサル王子、王子といってももう54才、現ファハド国王の長男とはいえ実は王位継承への道のりは遠い。サウジの王位は2代から現在の5代まですべて初代アブドゥルアジーズの息子が継いできた。その初代王様は60人以上の子供がいるが、もちろん全部男ではないし多くが亡くなっているものの、健在な皇太子も多い。また全員が亡くなる、または初代の孫の世代に継承権が移っても、2、3、4代国王の王子も大勢いる。キング・ファイサル・ビン・ファハド・ビン・アブドゥルアジーズ・アル・サウドの誕生は果たしていつの日か? |