2007年12月20日 更新

ゴマキ弟祐樹被告、窃盗と建造物侵入容疑に「間違いありません」

 工事現場から少年4人と共謀して大量の銅線を盗んだとして、窃盗と建造物侵入の罪に問われたアイドルグループ、EE JUMPの元メンバー、後藤祐樹被告(21)=写真=の初公判(中島経太裁判官)が19日、東京地裁で開かれた。首に彫った鯉の入れ墨をのぞかせた黒いスーツ姿の後藤被告は「間違いありません」とはっきりと起訴事実を認めた。次回公判は来年1月24日。

 元モーニング娘。の歌手、後藤真希(22)の実弟として注目されながら、平成14年に芸能界を引退。それから5年、被告人として法廷に姿を現した後藤被告は罪状認否で「間違いありません」と自らの犯行を認めた。

 この日、後藤被告は左首筋の鯉の入れ墨がのぞく黒いスーツに白いシャツ、サンダル姿で入廷。髪はやや伸び、時折疲れた表情を見せるなど以前の鋭い眼光はなかった。

 冒頭陳述によると、後藤被告は4月ごろ、旧型バイクを120万円で購入するとともに、17〜19歳の少年らを集めて旧型バイク愛好会「フベンテッド」を結成。6月下旬、同愛好会のメンバーから「銅線を盗んで売ればもうかる」などと銅線の窃盗を持ちかけられた。

 当時、母親経営の居酒屋が閉店し、住んでいたマンションの修理費、6月に第2子が誕生するなど出費が増えたことから犯行に同意。銅線盗を繰り返すようになり、7月14日、少年4人と共謀して、東京都江戸川区の工事現場から銅線48束など(計約48万円相当)を盗んだという。

 初公判は午後1時半から約20分程度。公判中は手をひざの上に置き、終始うつむき加減で一点を見つめ、その姿を傍聴席の母と愛児を抱いた妻は心配そうに見守っていた。中島裁判官が閉廷を告げると、傍聴席の母と妻の方を向いてアイコンタクトを取った後、会釈して法廷を後にした。

 後藤被告は9月に東京都渋谷区の建設現場から警備員を殴り銅線を奪ったとして、11日に強盗傷害容疑で警視庁小松川署に再逮捕されており、今月中にも追起訴されるとみられる。

★ファン「更正して戻ってきて」

 人気アイドル、ゴマキの弟が起こした衝撃事件に社会の関心度は高く、この日東京地裁前には20枚の一般傍聴券を求めて328人が長い列を作った。アイドル時代の後藤被告のファンだったという都内在住の女性(19)は「何度もユウキの元気な笑顔に支えられました。奥さんや子供のためにも罪をきちんと償って更正して戻ってきてほしい」と懇願していた。