ここから本文エリア

現在位置:asahi.com>関西>ニュース> 記事

心筋梗塞見落とし死亡、2850万円賠償 貝塚市民病院

2007年12月15日

 大阪府貝塚市の市立貝塚病院で昨年3月、入院した男性(当時74)が2日後に急性心筋梗塞(こうそく)などで死亡する事故があり、同市は14日、最初に診察した30代の男性医師が心筋梗塞の症状を見落としたとして、約2850万円の損害賠償金を遺族に支払うと発表した。

 市によると、男性は昨年3月8日、「体に力が入らず、立てない」と訴え、同病院の救急外来を受診した。医師は血液検査や心電図の結果から、急性肝機能障害と診断して男性を入院させ、点滴をした。だが翌日も症状が好転しなかったため、別の医師が再検査したところ急性心筋梗塞と判明。同府岸和田市の専門病院に転送したが、腎不全を併発しており、10日に死亡した。

 病院側は内部調査の結果、最初の心電図でも心筋梗塞を強く疑わせる異状が見られたのに、医師が肝機能に気を取られて見落としたと判断。適切な初期治療をすれば助かった可能性があったと結論付けた。井口正典院長は「内部で十分に検証し、再発防止に努めたい」とコメントした。

PR情報

このページのトップに戻る