おおお。デザインはなかなかカッコイイ!
とりあえず第一印象。カードデザインはなかなか凝ってるんじゃないでしょうか。限られたアニメ絵の素材をコレクション・カードの域のカッコよさに持っていくのは、実は本当に難しい事なんですが、これははなかなか頑張っているようです。
さて!しかし、だ。
なじみのブロッコリーさんの商品とはいえ、お薦めできる良いカードゲームかどうかは、俺も「ぷろぺっちょなる」として平等に、冷静に見てみたい。いやむしろ、なじみのブロッコリーさんだからこそ、ここは若干、辛口に行こうか?!
“リボーン”と言えば、ジャンプに載ってる漫画。そりゃ誰だって知ってますわな。
でも、正直言って俺、コイツは読んでないんですよね。人気があるのかどうかも知らなかった。
そのぐらいのキャラクターなんじゃー、ないのか、とか・・・・?
ところがドッコイ、調べてみると、知らなかったのが恥ずかしいほどの人気タイトルだった事が判明。
何でも“ワンピース”“ブリーチ”に続く人気で、ここの所ずっとトップレベルだとか。“NARUTO”より人気ってのは正直、驚いた!関連商品の売り上げでは、ジャンプ系キャラの中でもトップレベルです。(無論上下は変化しまくるだろうけど)
「女の子中心人気なんだろ?」
とか思うとまた違うらしい。
確かに初期から女の子人気は凄かったけど、ここ半年から一年は、小学生男女への認知度、人気がうなぎのぼりだそうだ。特に良くわかるのがDSのゲーム。
ジャンプ系キャラのゲームでは、“銀玉”のソフトが大人気だが、ソフトを自力で買える経済力のある人、つまり大人がファンの中心(しかもゲームの出来もなかなか)なので、そりゃ売れる。対するリボーンは、ゲーム内容は子供向け。つまり
「親に買って貰わないとソフトを手に入れられない」
という子供達がメインターゲットなので、「欲しい人がみんな買える」という訳ではない。にもかかわらず!これが良く売れているらしい。入荷した分は間違いなく毎回売れる、とは玩具店の言葉。ワンピースと同じような層なのかな?
と言うわけでリボーンそのものは、確かに人気タイトルらしい。
今までは、何か微妙に僕の視界には入ってこなかったけど、良くみればニコニコ動画でもリボーン関係がマイリスト100位内に入ったりしてるし、かなりジワジワと広まっている「強いキャラクター」なのは間違いないみたいだ。
むう。キャラクターとしては文句なしのようだ。が、しかし!キャラクターカードゲームは今までも色々あったが、なんだかすぐ無くなってしまうような気が・・・!!
■アニメタイアップ型のキャラクターゲームには気をつけたい、が・・・!
カードゲーム業界の歴史的に、「アニメに人気が出たらすぐカードゲーム」という流れは眉唾だなあ、と僕は感じている。
ぶっちゃけ今まで、あまりにも「アニメが終わったから終り」というカードゲームが多すぎたもの。
そりゃまあ、人気がなくなったら売れなくなって当然で、メーカーが売り逃げたと言うより実はユーザーが買わなくなったからなくなった、という、至極当然な理由で無くなったゲームがほとんどなんだけど・・・
その昔、実はこんな最悪なパターンがあった!!という事を憶えておきたい!!
さあ思い出そう!子供のころ、酷い目にあったあれとか、これとか!
○終了が(メーカー内部的に)決まる。
↓
○突然、今までのカードと、比べ物にならないほど強力なカードが満載された、馬鹿みたいなエキスパンションが発売される。
↓
○「このセットを買わないと、全然勝てない!!」という事で売れまくるが、ゲーム性は完全に崩壊している。
↓
○むろんゲーム性など省みられていない。終わるんだから、最後の売り逃げ用の滅茶苦茶セット。
↓
○最後の弾が出てすぐに、何とメーカーサポートが打ち切られる。「公認大会もしません。ルールサポートも終了いたします。ありがとうございました。」
↓
○昨日まで高額だったカードが、突然紙切れに。
がが〜ん!実話。いや、むしろ君達の方が良く憶えているか?!
・・・何のカードゲームの事かは、言うまい。しかしこうしたようなカードゲームが実在した事で、
「カードゲームなんて、ブームが終わったらすぐに紙切れになるじゃない!」
などと、お母さんに言われた事のある人は多いんじゃないかな?
今は、10年近く遊ばせてくれているカードゲームが幾つかあるおかげで、
「すぐ紙切れになる物と、ちゃんと数年間は楽しめる物とがある!」
と、アノ頃のお母さん達にも言い返すことが出来るようになった。(うん、うん。)
まあ、たとえ1年間のブームで終わるようなゲームでも、それを最初から覚悟した上で始めるならば、あとは全く個人の自由だよね。
「今いる仲間達の間では、このキャラクターが大人気だ。何年も遊べなくてもいい。今最高に楽しめるゲームがこれだ」
と考えるなら、それもいいんじゃないかと思う。仲間と楽しんでこそのカードゲームなんだし、テレビゲームだって、何年も遊ぶソフトばかりじゃないからね。(ちなみにリボーンのアニメは、これからまだまだ続くっぽい。)
ただ、
「とりあえず今、このキャラクターが人気あるようなので、カードゲームが出ましたよ。」
というだけの、アフターサービスがあまり期待できないような商品であれば、せっかく買ってもそもそも楽しめない可能性がある。
例えば、全国大会に行くつもりがなくても、ちゃんとそうした「目標」をメーカーが用意してくれているゲームと、目標が設定されていないゲームとでは、充実感と安心感が違う。大会そのものが無いと、自分達だけが細々とそのゲームをプレイしているような気がして、寂しいし、仲間も誘いにくい。
わかりにくいルールや、エラッタなどのサポートを、雑誌やホームページでちゃんと告知してくれないのも困る。ヘタすりゃゲームそのものが出来なくなる。
今までも何回か書いたけど(本当に何回書いてるんだ俺)、昔、木谷会長が看破したように、
「カードゲームはインフラビジネス!」なのだと僕も思う。
(売っておしまいではなく、売った後のサービスこそが大切との考え方。それによってコミュニティを作り出し、そのゲームが長く楽しまれる物になるよう、育てる。)
「今が旬」で発売されるキャラクターカードゲームでも、それならそうで、「ファン同士が集まって楽しめるイベント」を用意してくれたり、そもそもカードゲームに詳しくない人でも簡単に始められる初心者用サポートを充実させてもらいたい。
だから、カードゲームを始める時は、そうした所もきっちり見極めて・・・「賢い消費者」として商品を見るべきなんじゃないだろうか。
そう。つまりリボーンCCG(キャラクター・カード・ゲーム)が、
「このキャラクターを預かったからには、ファンの皆さんに出来るだけ深く、長く楽しんでもらえるように大切に扱いたい」
というスタッフの愛が感じられるキャラゲーなのか、それを見極めるのが大切だと思う!!
で、それを見極めるには、何を指針にすれば良いのか。
とりあえず、そのメーカーのほかのカードゲームの扱い方を見れば良いんじゃなかろうか。
本気でそのゲームを育てる気がありそうか。少なくとも、売っている間、ユーザーに楽しんでもらえるよう、イベントを運営したり、ルールサポートをフォローしたり、「売るだけ」ではなく他のサービスも積極的に行っているか、だ。
メーカーと言っても、販売元だけでは判断できない。例えばバンダイのカードゲームは、下請けのいろんなメーカーが作っているから、「作っているメーカー」によってアフターサービスの質が違うようだ。
例えばガンダムウォーは2D6ゲームズというメーカーが作っていて、全国大会の企画も運営も手伝っていて、ユーザー意見も直接吸い上げている。結構、安心できるところだと僕は思っている。が、同じバンダイのカードゲームでも、作るだけであまり積極的にイベントが組まれていないゲームもあるようだ。これは別のところが作っているんだろう。ただ単に、顧客のニーズに合わせた結果かもしれないけど。
さあ、肝心の、リボーンCCGはどうか。作っているのは遊宝洞。そして売るのはブロッコリー・・・・ディメンション・ゼロ、またはプロジェクト・レヴォリューションと同じコンビ!
充実したホームページ、やりすぎなほどの公式大会、年に何度もある全国大会、各ブロッコリー、アニメ関係イベント等でのサブイベント、プロモーション・カードの配布。エラッタ、ルールサポートの迅速な対応。
・・言うまでも無い。日本最高峰のアフターサービスが、期待できる好タッグだ。
どこまで力を入れてくれるのかな?これはいずれ、ブロッコリーの人に直接聞いてみようじゃないか。(リポーンCCG担当、プリンス・サイトーさん近日登場予定。)
○肝心かなめ、結局面白いのか?
とと、大事な事を忘れていた。
ゲームとして、面白いか、どうか!!
最初に言っておくけど、僕は今までも、発売前のゲームを幾つか取り上げて、「これは注目だ!」みたいなことは何回か言ってきた。
で、こうも言ってきた。
「やってみて、ゲームとして駄目だと思ったら、文句は言いません。『駄目でした。理由はこれこれこう!』とも言いません。ただ、黙って、記事を書かなくなるだけです。」
とも。(単に時間が無くて書かないゲームもあるから、書かないゲームが全部駄目って訳じゃないぞ?!例えばポケモンは書かないけど、基本的に良い物だとは思ってるし。)
だって、文句言っても何も生まれないもの。それに、僕が駄目だと思っただけで、楽しんでいる人が居るなら、その人達が仲間を増やそうとする足を引っ張るだけだもの。だから、文句は書かない。ただ、黙って無視する。これがルールね。よっぽどだと思ったら苦言を呈する事もあるだろうけど。
で、リボーン。
今の所、面白いゲームだと思う!
全部のカードを使ってみたわけじゃないから、バランスとかはわからないけど、構築デッキでのプレイを見る限りでは、動きが派手派手で、とても“熱い”ゲームのようだ!!
原作通り、“死ぬ気弾”がゲームのキーで、プレイ中、
「死ぬ気弾はあと何発だっ?!」
「くたばれっ!!2倍3倍4倍っっ!!」(攻撃力を倍々にしていけるのが激烈熱い!!)
「うわあああああ!!死ぬ死ぬ!!」
と叫びながらのプレイになる事必至!
メインゲームデザイナーは、遊宝洞のヒロキ社長。中村さんとは別のテイストの、「良い意味で弾けたゲーム性」のあるゲームを作るデザイナーさんだ。実は面白かった“コロッケ・バンカーカードゲーム”とか作った人!!
今回の“リボーン”も、「動きのあるカードゲーム」で、毎ターンの攻防がまさにボンゴレリング争奪戦の如き「タイマン勝負に次ぐタイマン勝負!!」がシンプルかつ迫力満点に楽しめるようになっている。
繰り返したい。今の所、カードゲームとしては結構面白そうだ。プレイしている人達は始終笑顔だもの。
とは言え、突き詰めて研究すると、もしかすると最強デッキが出てきたり、壊れカードがあるのかも知れない!この辺りはちゃんと調べてみたい所だ・・・・
もっとも、もし何か問題があったとしても、ブロッコリーさんなら今までの実績から言って、すぐに対処してくれるだろう、と期待してるけど。
今の所、スターターを買って、「とりあえず遊んでみる」には良い新商品なんじゃないかと思う。そのうち冬休みも始まるし、お年玉も入るから、ね。