-Advance10-社会を動かす環境NGO・NPOの活動

2002/09/4  

株式会社電通 コピーライター 前北 美弥子氏


 

項目 講師プロフィール

■講義

−日本の環境NGOマップ

−NGOの広告
 (カンヌ映画祭より)

−エコバックから見る環境

−グリーンピースのプロジェクト

−スウェーデンを環境先進国に
  変えた一冊の本

−地球生命の4か条
 (サステナブルであるために)

コピーライター&CMプランナー。(株式会社電通 第4クリエーティブディレクション局 主務)
日本自然保護協会との出会いをきっかけに、環境NGO・NPO団体の広告活動に多数関り、作品を展開する。

株式会社 電通
コピーライター
  前北 美弥子氏

前北さんの作品
グリーンピース・ジャパンプロジェクトより
  
ピックアップ〜伝えたい この一言〜

環境のことをわかりやすく、鮮やかに伝えるのがNGOの役割

境問題はじわじわ進むんです。酸性雨や温暖化もそうですよね。一瞬でがらっと変わるわけじゃない。だからショッキングなニュースになりにくいんです。それに「環境のことは、小難しい、めんどくさい。」ってイメージがありますよね。そこをNGOがわかりやすく、あざやかに伝えられたらと思うんです。それがNGOの役割ではないかと。

報をたくさん持っている人が、持っていない人に対して、上からの目線で伝えるのではだめですね。相手がわかっていないことを前提で、「お願いします!」の姿勢で伝えられればと思います。それと、「きれい!」とか「おもしろい!」は「知っている」「知らない」に比べて平等ですから、そういうものをうまく使っていきたいですね。

なたは伝える側の人になりたいですか?人に伝わるのは3%と言われています。100人の人に話してもあなたの言いたいことを理解してくれるのは3人だけ。でも、これで充分なんです。スウェーデンは環境先進国と言われていますが、15年前環境に取り組んでいたのは全体の3%の人でした。その3%の人が協力して一冊の本を作り、全家庭に配布したら12%の人がわかってくれました。それだけで、国が変わりました。だから、あきらめないで。環境への危機感の差は、温度差ではなく情報差です。情報を鮮やかに伝え、広げていきたいですね。


受講者の感想

 NGOという言葉は最近よくTVで耳にするのですが、「清く、正しい」というイメージがあり、なんとなく敷居が高いように感じていました。しかし、前北先生は自然体で活躍されています。他の先生に比べてアカデミックではないのですが、問題の本質を的確に捉えているという印象を受けました。伝え方の違いなんですね。(会社員 片岡亜希子)

 エコバックやビニール袋の話を聴いて思ったのは、「日本には環境共生に対する『慣れ』が必要だ」ということです。私も不必要なビニール袋を断るのに最初は勇気が必要でしたが、今は普通にできます。今の社会を生きている人達がサステナブルな生活をおくり、次の世代にもつなげていくことが、「私たちが環境問題に対して取り組めること」だと思います。(経済学部学生 小林彰人)

スウェーデンの事例に興味津々の受講生



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更新日 : 2003/06/05