携帯電話を頻繁に使っている小学生の方が、持っていない小学生よりも学力調査の成績が良いことが13日、国の調査をまとめた東京都教育庁の報告書で明らかになった。都教育庁指導部では「塾通いの子供が防犯上、携帯電話を持たされているからではないか」と推察している。だが一方で、携帯電話の出会い系サイトなどを通じて犯罪に巻き込まれるケースの低年齢化も指摘されており、持たせるべきか、持たせざるべきか、保護者の間で論議を呼びそうだ。
調査は文部科学省が今年4月、全国の小学6年と中学3年を対象に行った「全国学力・学習状況調査」によるもので、10月に公表された結果を、都が特徴ある部分をまとめて発表した。
携帯電話での通話やメールを「ほぼ毎日している」児童と、携帯電話を「持っていない」児童の平均正答率を比較すると、国語A・算数A(知識問題)、国語B・算数B(知識の活用問題)の4種類の学力調査すべで、「ほぼ毎日している」児童の正答率が、0・5〜3%も高かった。
ただし、中学3年生でみると、「持っていない」生徒の平均正答率が「ほぼ毎日している」生徒よりも、0・9%〜6・2%も高かった。指導部は「中学になると携帯を持つ人が増える上、遊びで使うようになる傾向にあるのではないか」と推測している。
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