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「NANKING」



 日中戦争中の1937年12月から38年にかけ、旧日本軍が当時の中国国民政府の首都、南京を占領した際、中国軍捕虜、一般市民に行った虐殺、女性暴行、略奪行為と、「国際安全区」内に中国人をかくまって助けようとした欧米の宣教師らの行動を描いたドキュメンタリー映画。生存者らの証言のほか、当時の関係者を演じる役者が目撃談などを語る手法で構成されている。ビル・グーテンタグ、ダン・スターマン監督。89分。

南京虐殺テーマ 米あす映画公開 制作者テッド・レオンシス氏に聞く 戦争が個人凶暴にする 日本人糾弾目的ではない

2007年12月12日掲載)

 旧日本軍による南京(中国江蘇省)占領から70年にあたる13日、ニューヨークで南京大虐殺をテーマにしたドキュメンタリー映画「NANKING」(南京)が公開される。米国やオランダ、カナダの議会で従軍慰安婦問題の謝罪要求決議が採択されるなど歴史問題をめぐり日本への批判が広まる中、作品の狙いなどを制作者でインターネットサービス大手アメリカ・オンライン(AOL)副会長のテッド・レオンシス氏に聞いた。

 (ニューヨーク共同)

 −日本では劇場公開されないが。

 「日本での調査、取材、撮影を通じ、南京大虐殺のドキュメンタリー制作にかかわることで、通訳ら日本人スタッフが周辺からすごい圧力を受けていることを知った。辞めた人もいて苦労した。(そういう経験から)上映されないことにはがっかりしているが、驚いてはいない」

 −日本の市民団体などが上映を希望したら。

 「(採算を度外視して)興行権を譲る。多くの学生や若い日本人らに見てもらい、それぞれの考えを持ってもらいたい。テーマは戦争が個人にどれだけ恐ろしいことをさせるかで、日本人を糾弾するのが目的ではない。自分の父親も戦争に行き多くの人間を殺したはずだが誰も責めることはできない。イラクでも米兵がレイプ、虐殺をしている。だからといって米国人全員が悪魔ではない。どんな国でも戦争で他国を占領するときには(南京大虐殺と)同じようなことをするかもしれない」

 −日本では依然、虐殺の規模が違うとか、虐殺はなかったという論議もある。

 「歴史的事実を無視した議論には当惑してしまう。生き延びた88人の中国人と、旧日本兵12人が虐殺があったと認めている。全員がうそつきなのか。また(殺されたのが)20万人なのか半分なのかといった議論には途方に暮れてしまう。人間が戦争でどこまで凶暴になれるか、逆にどこまで英雄的な行動ができるのか、といったことを見て、自分だったらどう行動したかを自問してもらえればいい」

 −制作のきっかけになった故アイリス・チャンさんの著作「ザ・レイプ・オブ・ナンキン」の事実関係に問題は。

 「彼女は怒りに任せて書いた。われわれの制作にはより高い水準の(事実関係の)調査が必要だった。批評家は一部でも誤っていれば、全体がおかしいと批判するので、慎重に調べ(客観性に)気を使った」

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