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紀元会事件 舟橋代表役員を偽証で逮捕

12月11日(火)

 小諸市の宗教法人「紀元会」施設内で9月、会員で同市荒町2のすし店経営奥野元子さん=当時(63)=が会員に集団暴行され、死亡したとされる事件で、小諸署捜査本部は11日、偽証の疑いで同会代表役員舟橋元博容疑者(42)=名古屋市天白区=を逮捕した。

 舟橋容疑者は「偽証していない」と否認しているという。また、紀元会側の米丸和実弁護士(東京)は代表役員の逮捕について「証人尋問に同席していないので分からないが、一般的に偽証容疑で逮捕はあり得ない。捜査側は架空のストーリーをつくり、それに乗せようとしている」と批判している。

 捜査本部によると、舟橋容疑者は11月22日に長野地裁で刑事訴訟法に基づく証人尋問を受けた際、9月24日夜から翌日未明にかけての事件当夜に暴行現場に居合わせたにもかかわらず、暴行を見ていない−などと証言した疑い。

 舟橋容疑者は「一時席を外した」と話しているが、現場となった施設内に居たことは認めているという。奥野さんへの集団暴行で傷害致死罪で起訴された被告らからの供述などから、捜査本部は「暴行を見ていないはずはない」と判断した。

 舟橋容疑者を載せた車両は午前8時10分すぎに同署に到着。頭から黒いジャンパーのような上着をかぶり、捜査員に連れられて庁舎内へ入った。

 逮捕した理由について捜査本部は「幹部として証拠隠滅したり、逃亡したりする恐れがある」としている。

 一方、捜査本部は同日、奥野さんの二女森美智子被告(26)=犯人隠避罪で起訴=への暴行にかかわったとして、傷害の疑いで、新たに愛知県瀬戸市、無職楠京子容疑者(32)を逮捕した。容疑を否認しているという。