氷室京介(47)、布袋寅泰(45)らがメンバーだったロックバンド「BOφWY」の伝説の楽曲が22年ぶりによみがえる。無名だった時代に作った「MIDNIGHT RUNNERS」で、85年にロンドン公演で披露した映像が当時の所属事務所から見つかった。同公演を最後に演奏されることはなく、今回が初の商品化となる。
ファンの間で幻のナンバーとも言われる結成初期の名曲。バンド名を「暴威」から「BOφWY」に改めた82年に作られ、ライブではアンコールで披露されるなど代表曲の1つだった。
よみがえるライブ映像は85年3月、ロンドンのライブハウス「マーキークラブ」で披露したもの。ほぼ現地人だけの“完全アウエー”で氷室が「ミッドナイト・ランナーズ!」と叫び続ける姿が印象的だ。
今夏、マスターテープが当時の所属事務所「ユイ音楽工房」から見つかり、急きょ商品化が決まった。発売日はBOφWYの解散宣言から丸20年に当たる24日。ライブDVDボックス「GIGS BOX」に収録される。
同曲は同公演を最後に封印された。当時を知る関係者によると、BOφWYは公演の前に事務所、レコード会社を移籍したばかりで「この曲を封印することで、昔の自分たちに踏ん切りをつけようとしていた」と説明。メンバーにとって同曲は“売れない時代”の象徴だったという。
実際、公演の3カ月後に初の単独コンサートを東京・渋谷公会堂(現渋谷C・C・Lemonホール)で開き、翌年に「B・BLUE」などがヒットしてブレーク。後の日本のロック界に大きな影響を与えるスーパーバンドに成長した。
当時の所属レコード会社「EMIミュージック」は「数ある未発表曲の中でも特にファンの間で音源化が望まれていました」と説明。解散20周年のメモリアルイヤーを飾るにふさわしい、ファンにとってもたまらないクリスマスプレゼントになりそうだ。
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