人気ブランド「Pinky Girls」で販売員が数回着用した商品を新品として販売
「SHIBUYA109」にも出店している人気ブランド「Pinky Girls」で、販売員が数回着用した商品を新品として販売していたことがわかった。
洋服の新品と中古の境界線について、街で聞くと「まったく着てない状態を新品だと思う」、「値札外したら中古!」などといった声が聞かれた。
新年恒例の初売りでは、「福袋争奪戦」も起こる10代や20代前半の女性に人気のブランド「Pinky Girls」。
その店舗で、店員が着用後の商品にタグを付け直し、新品として販売していたという。
この問題に、「Pinky Girls」の製造・販売をする大手アパレル「サンエー・インターナショナル」と、その子会社「FREE'S INTERNATIONAL」は、新聞紙上などで、「販売促進目的で、販売員が店頭で商品を試着して、実演する手法をとっていました。現在までの調査によれば、1つの商品の試着回数としては、1回から3回との報告を受けています。お客さまの誤解を招く可能性にかんがみ、本年11月7日より中止しており、今後も行いません」とのお知らせを掲載した。
しかし、この問題を告発したかつて「Pinky Girls」の店舗運営を委託されていたA社の幹部からは、さらに驚きの証言が聞かれた。
問題を告発したA社幹部は「(着用後)抗菌消臭剤をかけて店頭に並ぶ。1日だけではなく、1週間自分がその服を着て売っていたと。えり染みがあったケース、そんなの考えられないですね。試着でつくものでない。車の試乗車を新車として売るのとまったく一緒だと思う」と証言した。
この発言の真偽について、サンエー側は、FNNの取材に対し「同じ商品を数日間連続して着用した事実は確認できていない」とコメントした。
着用済みの商品を新品として販売することの法的な問題について、田中 喜代重弁護士は、「中古なのに、新品と偽るという2つの要件にあてはまると消費者契約法で取り消すことができるという話になる。(新品から中古になる法律的な考え方は?)そこら辺は、何も固まってないでしょうね。やっぱり、これから先、常識的に考えて判断するよりしょうがないんでしょう。今回の場合は、消費者契約法に違反するかどうかというのは非常に難しい微妙なケースだと思いますね」と話した。
法律上でも、「洋服の新品と中古の線引きは難しい」という今回のケース。
しかし、そもそも、販売員が着用することと客の試着を同様に扱っていいものなのか。
街では「試着は、サイズを確かめるだけ」、「店員さんが着てると、時間が長いから、その分嫌」、「新しい服を買っている意識があるので、結構ショックですね...」などといった声が聞かれた。