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犬舎施設前で犬の搬入に抗議する反対住民のデモ(高島市今津町酒波) |
大阪市の動物愛護団体「アーク・エンジェルズ」(林俊彦代表)が滋賀県高島市今津町酒波(さなみ)で犬舎施設「滋賀シェルター」を開所した9日、地元住民らが合意のない犬の持ち込みに反対する抗議の集会やデモを行った。
主催したのは、地元住民で作るアーク・エンジェルズ進出反対期成同盟と市内の環境団体などで組織した進出反対行動実行委員会。集会やデモには伊井、酒波、平ケ崎地区などを中心に住民ら約250人が参加した。
酒波の集会所前で行われた抗議集会では、同盟の大森六己会長が経過を説明、地元選出の県議や市議らが「合意がない犬の持ち込みに憤りを感じる」と訴えた。
デモ行進は、集会所から犬舎施設前周辺を回る約1キロのコースで行った。参加者はプラカードを持ち「住民の生活権を犯すな」「静かな農村を守ろう」などと声を上げながら、午前と午後の2回、デモをした。
林代表は、住民からの「合意の上で犬を搬入するという確認事項に反する行為に抗議し、合意を得る話し合いの継続を要請する」文書に対し、「受け取るが内容が違う」と反論した。アークエンジェルズは「合意した」として、先月27日に犬22匹を搬入、9日までに、さらに計50匹を持ち込んだ。うち40匹が皮膚病の疥癬(かいせん)が完治した犬という。林代表は、5日に行われた地元との6回目の話し合いで、汚水処理方法を住民が反対していた地下浸透から浄化槽に代えることを申し出た。
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