大津放送局

2007年12月10日 19時0分更新

高島市の犬施設運営始まる

大阪の動物愛護団体が、保健所などから引き取った犬を高島市の施設で飼育しようとして地元の住民と対立している問題で、団体は9日から、この施設の本格的な運営をはじめたため、住民たちがデモ活動を行い抗議しました。本格的な運営が始まったのは大阪市の動物愛護団体「アーク・エンジェルズ」が高島市今津町に整備した、犬の飼育施設です。保健所などから引き取られた犬、およそ50匹が飼育されており、9日は犬を飼いたいと希望している人たちが見学に訪れました。一方、犬の飼育が環境汚染につながるとして反対している地元の住民たちは午前と午後の2回に渡って、のべ300人余りによるデモ活動を行い抗議しました。その上で「住民の合意を事前に得ていない」として引き続き話し合いを行うようもとめる要請文を団体の代表に手渡しました。施設の運営を巡っては団体側と住民側が事前の話し合いを行っていましたが▼「住民の代表から合意を得た」とする団体側と、▼「住民の総意ではなく、進出にはあくまで反対だ」とする住民側の主張が食い違ったままになっています。デモに参加した住民の1人は、「話し合いはまだ、合意に至っていないのに許せない」と反発を強めていました。一方アーク・エンジェルズの林俊彦代表は「反対運動の中で複雑な心境だが、1頭でも多くの犬に新たな飼い主を見つけてあげたい。住民とは時間をかけて協議していきたい」と話していました。