運行再開が危ぶまれている高千穂線の復活を訴える「ホームに戻ろう! 各駅停車ミニコンサート」が9日午後1時半から、日之影町の日之影温泉駅である。宮崎市の井上ファミリーバンドが企画したもので、同バンドは「ホームに立ち、高千穂線が必要かどうかもう1度考えてほしい」と、参加を呼び掛けている。

 コンサートには、米国南部の音楽を演奏する宮崎市の「ブルーグラスステーション」や同市の民謡歌手、柿原重幸さんら5グループ・個人が出演。このうち、井上ファミリーバンドは、延岡市出身のリーダー井上清春さん(53)がつくった「高千穂線に夢を乗せて」「トロッコ鉄道小さな旅」などを披露する。

 高千穂線をめぐっては、第三セクターからの経営引き継ぎを目指している神話高千穂トロッコ鉄道(高千穂町)の最大株主、同町観光協会が、トロッコ社に清算を申し入れ、運行再開は絶望的な状況となっている。

 高校時代、高千穂線を利用していた井上さんは「まだ、完全に廃線が決まったわけではない。残す方法を探している間は、音楽で応援していきたい」と話している。

 入場無料。


=2007/12/06付 西日本新聞朝刊=