Mr.Showbiz

2006

GLAYの独立にアミューズの“助け舟”

 先月、静岡県浜松市の浜名湖ガーデンパークで開催された野外フェスティヴァルにサザンオールスターズやMr.Children、ポルノグラフィティなどが出演し、独立問題で泥沼化するGLAYが参加して話題を呼んだ。アミューズの象徴とされる巨大な自由の女神“神ミューズ像”を取り付けてのステージ。これに焦ったのがGLAYの前事務所「アンリミテッドグループ」である。

 昨年5月、GLAYはアンリミテッドとの契約を打ち切り、個人事務所「ラバーソウル」を設立して独立。今年2月に日本武道館コンサートを成功させ、7月には1年7ヵ月ぶりに新曲「G4」を発表。さらに、GLAYがリスペクトする氷室京介とのコンサートが実現し、コラボシングル「ANSWER」もリリースした。これらがアミューズの“助け舟”あってのことだというのだ。

 これに対し、アンリミテッドの眞下幸孝会長は楽曲の権利などを巡ってGLAYを提訴。数年前、GLAYの原盤権を共同管理していたバーニングプロダクションと裁判まで起こして勝ち取っているだけに、GLAYを「恩知らず」などと批判している。アミューズもまた、初期のサザンを支援したバーニングに原盤権を握られたことがあり、その“痛み”がわかってのことだろう。

闇社会の代理人

 当初、GLAYの独立は円満だったはずだが、ラバーソウルの社長だった男が業界から消えてしまった。その男こそ、アンリミテッドの社長だった井ノ口弘彦。眞下会長の側近でGLAYのマネージャーだったが、眞下会長の悪口やアミューズと内密に接触していたのである。いやはや、本当に“消えた”のか?

 その上、昨年に行われた4大ドームツアーの金銭問題も浮上し、一説に10億円とも言われる金が消えたという。2002年に行われた北京イベントでも費用を流用したなどと言われるが、実は眞下会長が仕組んだ陰謀説も囁かれる。4大ドームツアーが終わった途端にGLAYが独立しており、イベント会社らは一斉に未払いを求めているのだ。

 アンリミテッド側には強力なヤメ検弁護士がいる。“闇のフィクサー”と言われた許永中の顧問弁護士を務めた田中森一である。検察時代は大阪と東京の特捜部を経験したが、弁護士になるや反社会的勢力の脱法指南役となる悪転換ぶり。その前と言えば、当時山口組ナンバー2だった故・宅見勝若頭の顧問を務め、「闇社会の代理人」と呼ばれるほどに堕落してしまった。

(2006/09/14)
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