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防衛研究所で「化学兵器中国で遺棄」覆す文書見つかる (2/2ページ)
このニュースのトピックス:自衛隊
同センターの資料には、山形県のシベリア史料館に保管されている「旧日本軍兵器引継書」の分析結果もあった。水間氏が存在を確認し、政府が調査していた文書だ。そこからは、台湾で、日本側が中国国民政府に「緑筒」「赤筒」などを引き渡したことを示す文書2点が見つかった。
緑筒は防衛研究所の文書にある「手投涙弾」と同じ催涙弾だ。赤筒は「くしゃみガス」とも言われた非致死性化学兵器で、日本が全額負担すべき兵器とされている。
これまでに、台湾で日本側から化学兵器が引き渡された文書が防衛研究所にあることは、雑誌「正論」編集部の取材で明らかになっていたが、中国大陸での引き渡し文書が見つかったのは今回が初めてだ。
中国に残っている化学兵器はすべて旧日本軍が遺棄したものとされ、日本が全額負担しなければならない理由を、外務省は「引き渡したことを証明する書類がない」としてきたが、水間氏の調査により、外務省の主張はますます根拠を失った。
水間氏の調査結果は、1日発売の雑誌「正論」来年1月号で詳しく報告される。