福岡放送局

2007年11月30日 19時38分更新

いじめ 両親が不服申し立て

福岡県筑前町で中学2年生の男子生徒がいじめを苦に自殺した問題で、法務局が調査内容のほとんどを開示しないのは遺族の知る権利を侵害するものだとして30日、両親が法務省を訪れ不服を申し立てました。

不服の申し立てを行ったのは、去年10月、いじめを苦に自殺した福岡県筑前町の中学2年生、森啓祐君の両親の順二さんと美加さんです。
このいじめについて、福岡法務局は独自に調査した結果をもとに、1年生の時の担任教師の言動が人権侵害にあたるなどとして、この教師と当時の校長に反省や再発防止を求める文書を送りました。
これについて、森君の両親が調査結果の開示を求めましたが、法務局は今月13日、「調査に支障を及ぼすおそれがある」として、学校関係者から事情を聞き取った内容など報告書のほとんどを黒く塗りつぶした状態で提供しました。これに対して、両親は調査内容のほとんどを開示しないのは遺族の知る権利を侵害するものだとして30日、法務省に対して不服を申し立てました。
会見した母親の美加さんは「子どもにとって一番、身近である親が子どもの死の真相を知ることができないことはとても残念だ。事実が明らかになることは再発防止につながると思うので、法務省には是非、全面開示をお願いしたい」と話しています。