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カナダも慰安婦決議を採択 日本政府に公式謝罪要求 '07/11/29

 【ニューヨーク28日共同】カナダ下院は二十八日、第二次大戦中の従軍慰安婦問題をめぐり日本政府に謝罪などを求める決議案を全会一致で採択した。同問題での外国議会による最近の決議は今年七月の米国、今月九日のオランダに次ぎ三例目。拘束力はないが、日本政府への国際的な不信感の広がりを示した形となった。

 一方、決議案に当初あった日本の学校教科書に同問題を明記するよう求めた部分は日本政府の働き掛けなどもあって最終的に削除された。

 決議は、第二次大戦中に「旧日本軍がアジア・太平洋地域で女性に性奴隷になるよう強制した」事実があるとし、日本政府に「公式かつ誠意ある謝罪」を含め完全な責任を取るよう求めた。しかし日本が敗戦以降、過去の行為を償い、国連を通して国際平和に貢献してきたと明記するなど、当初の非難色はかなりトーンダウンしている。

 決議案は野党の新民主党の中国系議員オリビア・チョウ氏が提出。三月に下院小委員会で可決後、委員会での審議を経て本会議にかけられた。

 在カナダ日本大使館によると、日本政府は今年春ごろから決議回避に向けカナダ側に働き掛け、福田康夫首相は今月の訪米の際にカナダのハーパー首相との電話会談で日本政府の立場を伝えたという。




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