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わいせつ事件で前総長逮捕の都築学園、教職員に「口止め」指示

 学校法人グループ「都築総合学園」(本部・福岡市)の前総長、都築泰寿容疑者(71)による強制わいせつ事件で、同学園幹部が都築容疑者の逮捕後、傘下の学校の教職員を集めた説明会で「外部から何か聞かれても『知らない』で通して」と“口止め”を指示していたことがわかった。

 学園内では、事件の被害者を含む十数人の女性職員が抗議文を提出するなど、都築容疑者のわいせつ行為が問題化していたとされ、学園側が組織的に実態隠しに走った疑いが出ている。

 学園関係者によると、学園側は逮捕の2日後の16日夕、福岡市中央区にある専門学校を会場に、傘下の学校の教職員約100人を緊急に招集。15日付で新総長に就任した都築容疑者の妻の都築仁子(きみこ)総長(61)ら学園幹部が出席して、事件に関する説明会を開いた。

 最初に仁子総長が「みなさんにはご迷惑をおかけするが、学生たちが学業に専念できるようにしてほしい」と陳謝。続いて登壇した学園幹部が「外部から色々と聞かれるかもしれないが、その時は『知らない』『分からない』で通してほしい」と求めた。

 出席した教職員の一人は「前総長のわいせつ行為のことは、みんなよく耳にしていた。事件について具体的な説明はなく、実態が外部に漏れないよう口止めする目的なのかと思った」と話した。

 学園側は15日以降、傘下の第一薬科大(福岡市南区)や第一福祉大(福岡県太宰府市)などでも学生を対象にした説明会を開催。事件現場となった第一福祉大では、説明会の内容をテープレコーダーで録音していた男子学生を職員が発見。この学生は説明会終了後、学内放送で呼び出されてテープを没収されたという。

 説明会では、学園職員が「前総長は学校をこれだけたくさんつくった素晴らしい方だが、人間には出来心というものもあり、警察ざたになってしまった。みなさんは就職などで不安もあろうけど、心配せず学業に励んでほしい」などと述べ、事件の経緯についての詳しい話はなかった。

 都築総合学園は九つの学校法人を傘下に持ち、福岡のほか東京、大阪、北海道など全国で、大学、高校、専門学校など45校を運営。学園広報室は、説明会での発言について「学園としての見解は広報室が出すもので統一するという意味で、口止めをしようという意図ではない」としている。



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