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女性の大豆摂取、脳梗塞・心筋梗塞防ぐ 厚労省調査

2007年11月29日

 豆腐や納豆、みそなど大豆製品をよく食べる女性は、脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞になりにくいことが、厚生労働省研究班の大規模追跡調査で分かった。閉経後の女性に特に効果がある。大豆に含まれる複数成分の効果に加え、一緒に野菜や海藻などを食べる献立になりやすいためらしい。27日発行の米医学誌「サーキュレーション」に掲載された。

 研究班は、40〜59歳で心臓病やがんにかかっていない男女計4万462人(男女比1対1)を対象に、90〜02年の13年間、健康状態を追跡した。そのデータを基に、大豆製品を1日に食べる量別に5群に分けて、脳梗塞と心筋梗塞の発症率との関係を分析した。

 その結果、一番よく食べる群の女性は、脳梗塞や心筋梗塞になる危険性が、一番食べない群の女性に比べ0.39倍と低かった。さらに、女性の半数を占める閉経後の人に対象を絞ると、危険性が0.25倍と大幅に低くなった。男性では、食べる人も食べない人も差がなかった。

 一番よく食べる群が1日に食べる大豆製品の量は、納豆を1パックまたは豆腐3分の1丁程度。

 大豆は、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンを多く含む。ビタミンEなども豊富だ。分析した国立循環器病センター(大阪府吹田市)の小久保喜弘医長は「単体の成分ではなく、複数の成分が効いているとみられる。また、みそ汁には、野菜などいろんな具材を入れるなど、大豆製品を食べる時の食習慣が総合的に好影響を与えている」とみている。

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