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最終更新:2007年11月28日(水) 10時8分

中東和平会議、難民帰還は議論せず

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 イスラエルとパレスチナの平和的共存を目指す中東和平会議が、アメリカのアナポリスで開かれましたが、最大の課題とも言えるパレスチナ難民の帰還問題については、具体的な議論に至りませんでした。60年近くにわたって住む場所を奪われ、中東各国で暮らしているパレスチナ難民からは、失望の声が上がっています。

 レバノンにあるパレスチナ難民キャンプで小さな抗議集会が開かれました。1948年、イスラエル建国のため住む場所を追われたパレスチナ人およそ400万人は、難民となっていまだにヨルダン、シリア、レバノンなどで暮らしています。悲願のパレスチナへの帰還は、交渉のたびに挫折してきました。

 「キャンプデービッドから(今回の)アナポリスまで、パレスチナ人には何の権利も与えられません」(パレスチナ難民の男性)

 このキャンプでは、1キロメートル四方に2万人が暮らしています。レバノン国籍を持つことも許されず、仕事もキャンプ内でしか認められていないため、失業率は40%を超えます。すでに難民3世代目、4世代目が生まれていますが、子どもたちはキャンプの中しか知りません。

 故郷を追われて来年で60年、会議で帰還問題について具体的な進展が見られない中、難民たちからは「またも置き去りにされる」との落胆が伝わってきます。

 「もちろん(故郷のパレスチナに)行ってみたいです。きっと緑がいっぱいで、ここよりずっと美しいところだと思うから」(パレスチナ難民の子供)

 この子どもたちは自分の故郷を知りません。揃って帰還できる日は、まだまだ遠い先と言わざるを得ません。(28日08:24)



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