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岡田監督決定的!オシム流解体へ

11月28日7時4分配信 スポーツニッポン


 急性脳梗塞(こうそく)で闘病中のイビチャ・オシム日本代表監督(66)の後任に、岡田武史氏(51)が就任することが決定的となった。日本サッカー協会が27日、後任を一本化し、正式に交渉に入ると発表。岡田氏の代表監督就任は98年W杯フランス大会以来、9年ぶり2度目となる。国内で実績のある岡田氏だが、サッカースタイルはオシム監督とは対照的な守備重視型。1年半かけて築いてきたオシム流は、解体されることになる。

 日本協会が下した決断は「脱・オシム流」だった。後任監督選任を一任された小野剛技術委員長はこの日、JFAハウスで緊急会見を行い「何人かの名前も挙がったが、第一に考えるのは岡田さんしかいなかった」と、候補を元日本代表監督の岡田武史氏に一本化したことを明らかにした。川淵キャプテンがオシム監督の家族に後任監督の選任に動くことを伝えた20日に初めて接触。「本人に打診はした。きょうから本格的な交渉に入りたい。うまくいけば来週早々(12月3日)の常任理事会で(承認に)持っていきたい」と説明した。「もう少し全体像を知りたい」という岡田氏と条件面で合意し次第、監督就任が決定する。

 だが、岡田氏の日本代表監督復帰は、そのままオシム流からの脱却を意味する。オシム監督は人もボールも動くサッカーを目指し、リスクを冒してでも攻撃する意識を代表メンバーに植え付けてきた。だが、岡田氏のサッカーは一貫して守備重視。自らのスタイルで試合を進めることより、相手の長所を消すサッカーを目指す傾向があり、オシムサッカーとは180度方向性が異なる。

 事実、千葉時代にオシム監督は、岡田氏とはサッカー観が違うという趣旨の発言をしたことがあるという。常に新しいスタイルを求め続けるオシム監督に対し、守備からカウンターのスタイルでJリーグを制した岡田氏を“古典的”とオシム監督が評したと明かした関係者もいる。06年8月から約1年半かけて積み上げたオシムサッカーと岡田サッカーでは、あまりに対照的だ。

 そもそも、オシム監督の後任人事にあたり、日本協会の基本方針は「オシムサッカーの継承」だった。だが、オシム流の指導ができそうな外国人監督を新たに招へいしようにも、現在、欧州リーグがシーズン真っただ中にあるため現実的には不可能。一方で、G大阪の西野監督や浦和のオジェック監督も候補に挙がったが、いずれも所属クラブとの契約が残っていることが障害となった。

 そこで日本協会は方向を転換。W杯アジア最終予選の重圧に耐え、日本代表を初のW杯へと導いた実績を持つ岡田氏に白羽の矢を立てた。協会特任理事として環境問題などに携わっていたことで就任への障害も少なく、後任候補としてこれ以上ない人材だった。

 問題は岡田氏が代表監督の重圧や、現場復帰への意欲の低下から難色を示していたこと。小野技術委員長は「日本サッカーをここまで築いてきた人の1人として状況は理解してもらった」と説き伏せたという。さらに「新しい監督を同じサッカーで縛るのも意味がない」と話し、“岡田流”への転換を黙認。協会としてはもはや「オシムサッカーの継承」にこだわってはいられなかった。早ければ来月3日に誕生する第2期・岡田ジャパンは、オシム流脱却からW杯への再スタートを切ることになる。

最終更新:11月28日7時4分

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