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妊婦搬送に担当医 都内8病院が受け入れを調整

2007年11月28日01時32分

 妊婦の搬送受け入れ拒否が問題化するなか、東京都内で高度医療を担う病院に、他の医療機関と連絡を取り合い搬送先の調整を主に担当する医師が配置されることになった。都が来年度から「総合周産期母子医療センター」に指定する8民間病院を対象に、こうした医師の人件費を助成する制度を始める。患者の受け入れについて医師同士がやりとりすることで、救急隊員よりもきめ細かな対応に期待する。

 都は、8病院に搬送調整を主に担う医師を1人ずつ増やす方針だ。例えば、ある病院のNICU(新生児集中治療室)が満床でもただちに新患の受け入れを断るのではなく、その病院の医師と相談して比較的回復している新生児を別室に移し、新たな患者を受け入れさせるといった調整をする。

 総務省消防庁の調査では、都内で06年に産科や周産期の病院に救急搬送された4179件のうち、救急車が現場に到着してから病院に出発するまでに30分以上かかったのが329件あった。10回以上病院に断られたのは30件で、27回目で受け入れ先が見つかったケースもあった。

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