額賀氏、3日に参院で喚問 現職閣僚では異例 守屋氏も2007年11月27日21時29分 参院財政金融委員会は27日、自民、公明両党が欠席するなか、野党だけで額賀財務相と守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問を12月3日に行うことを議決した。額賀氏の軍需専門商社元専務らとの宴席同席をめぐり、両氏の説明が対立していることなどから、民主党が喚問を要求していた。国会で常時質疑ができる現職閣僚を証人喚問するのは極めて異例。ただ、守屋氏については、東京地検特捜部が強制捜査の方針を固めており、喚問が実現しない可能性もある。
証人喚問は各党が委員会に出席し、全会一致で議決するのが慣例。喚問を与党欠席のまま事実上の多数決で決めたのは、いったん8日の参院外交防衛委員会で守屋氏の喚問を開くと議決した、2日の同委に続く異例の事態だ。現職閣僚の喚問は76年以降はなく、それ以前も「聞いたことがない」(国会関係者)という。守屋氏が喚問されれば今国会3回目。同一人物で3回は、92年11、12月、93年2月に喚問された竹下登元首相以来となる。 今回の証人喚問は午後1時から2時間15分行われ、財政金融委員会の峰崎直樹委員長(民主)は2人を同席させ、同時に喚問する方針だ。 民主党は15日の証人喚問で、守屋氏が額賀氏の宴席同席を証言して以降、額賀氏が同席を否定し続けたため、2人の証人喚問を要求。27日の役員会で改めて喚問を求める方針を確認した。夕方には山岡賢次国対委員長らが国会内で会見し、党が守屋氏から直接電話で聴取した話として、額賀氏が同席した際のより具体的な模様を紹介した。山岡氏は「守屋氏と額賀氏のどちらが偽証なのか、国民にはっきり示す段取りを整えるのが国会の責任だ」と述べた。 これに対し、額賀財務相は22日の参院財政金融委員会で、民主党が宴席があったと指摘した06年12月4日夜は、家族らと会食した後、都内で開かれた防衛関係の「勉強会」に出席したことを明らかにし、同席を改めて強く否定した。 27日午前の閣議後の記者会見では「『勉強会』は会議録もあるし、テープもとっている」と述べた。午後には、自民党の大島理森国対委員長が記者会見、家族らとの会食の写真や当日の詳細な日程、勉強会でのやりとりとされるものの一部を公表。自民、民主両党が「証拠」を提示しあう異例の展開となっている。
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