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肛門に指、診療拒否、医務課長告訴へ 徳島刑務所受刑者

2007年11月25日

 受刑者が暴れ、刑務官がけがをする騒動があった徳島刑務所(荒島喜宣所長)=徳島市=の複数の受刑者が、同刑務所の医務課長(男性医師)を特別公務員暴行陵虐などの容疑で刑事告訴する準備を進めていることがわかった。NPO法人「監獄人権センター」(東京)が受刑者から委任状を受け、不当な医療行為があったとして、告訴の準備を進めている。

 同センターによると、05年からこれまでに、同刑務所の受刑者から医療行為に関する相談が約230件あり、「頭やのどの痛みを訴えたのに、肛門(こうもん)にいきなり指を入れられた」「直腸検査を断ると、それ以降の診療を拒否された」「突然、絶食を命じられた」などの訴えがあったという。

 同センターはこのうち複数回相談を受けた受刑者に対し、今月13日、告訴の意思を確認する文書を送り、7人から告訴の委任状を受け取った。22日には、メンバーの弁護士が調査のために受刑者と面会したという。

 同センター事務局長の海渡雄一弁護士=第二東京弁護士会=は「今回の騒動は不当な医療行為に対する反発だとする受刑者の証言もある。受刑者が安心して診療を受けられなければ、診療に名を借りた人権侵害だ」と話し、告訴に加わる受刑者はまだ増えると見ている。

 同刑務所の高橋広志総務部長は「今年6月に受刑者からの不服申し立てに基づいて調査したが、医務課長の行為は適切な医療行為との結論だった。告訴される理由が分からない」と話している。

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