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ウェブ新聞の浦和レッズとなるために

市民記者こそ一番身近なサポーターである

小宮山 圭祐(2007-11-24 21:30)
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 AFCアジアチャンピオンズリーグで優勝をした浦和レッズ。名実ともにアジアの頂点に立った。現在、Jリーグでも首位を独走しており、リーグ連覇が目前にせまっている。

 今や日本を代表するクラブチームとなったが、Jリーグ開幕当初は2年連続最下位の弱小クラブであった。99年にはJ2にも降格をしている。そんなクラブがどのようにして常勝グラブになり栄光を掴んだのか。オーマイニュースの進むべき姿も見えてくるのではないかと、今回考えてみた。

 浦和レッズとオーマイニュース。サッカークラブとウェブ新聞は全く関係ないと思われる。そんなことはない。一番に考えられる共通点といえば、市民に支えられているという点である。

 サッカーで支える人と考えるとスタッフやボランティア、スポンサーを思い出す。その中でも重要なのはどんな時でも応援してくれる市民サポーターの存在だ。

 AFC決勝でも6万人近いサポーターがスタジアムを赤く染めた。相手チームにプレッシャーを与え、チームの勝利をサポートしているのである。サポーターはただ観戦しているだけでなく、12人目の選手として声援を送り、ピッチ上の選手達の後押しをして試合に参加している。

 勝った時は選手と共に喜び、負ければクラブを批判し、時には自分達の応援にまで反省の要素を見つける。まさに共に戦っているのである。そして、クラブとしての役目は選手、サポーターを影で支えている。

 それをオーマイニュースに当てはめると一体どうなるか。サポーターは市民記者であり、試合をするグランドはオーマイニュースサイト自体になる。クラブにあたるのが編集部になり、試合をする選手もまた市民記者という事になるのである。市民記者はクラブのサポーターでもあり、選手がグランドでプレーするように記事を書いてサイトで活躍することが出来る。オーマイニュースのキャッチフレーズでもある「市民みんなが記者だ」の言葉通り、市民誰もがプレイヤーになれるのである。

 例えば、サッカーでは街や国を代表する選手になることは名誉なことだ。プレーもマスコミなどで厳しく評価される。市民記者にとって、自分の記事が掲載された時は誰もがうれしいと感じ、コメントなどで記事が評価されるという点でも同じである。

 しかし、記事がないと評価も出来ない。全国には4000人の市民記者が活躍しているという。オーマイニュースという私たちの意見が発信出来るグランドがあるのだから、1人でも多くの記者が記事を書いて発信をして欲しいと思う。そうすれば自然と市民記者が集まり、オーマイニュースに付加価値が出てくる。サイトの人気が高まれば自然とPV(ページビュー)が上がる。人が集まると記事を書く人にとって魅力的なサイトとなり、自然と市民記者と記事が集まるという好循環が生まれてくる。

 オーマイニュースにとって市民記者は、サポーターでもあり選手でもある。良くも悪くも一番身近な存在なのだ。その身近な声は決して無駄にはしてはいけない。

 同じ市民記者編集委員の木舟記者の批評記事があった。私も関連した記事を書いたが、記事を読むと木舟記者はオーマイニュースが決して嫌になった訳ではないと思う。批評記事の中にも、「これのままではいけない」との警告の意味もあったと思う。それを編集部は真摯に意見として受け止めるべきだ。

 浦和レッズの今の人気と実力は昔からあった訳ではない。学生時代、レッズサポーターの友人と何度か試合を観戦したことがある。素人の私が観ても本当に弱かった。罵声がサポーターから飛び、ある意味緊迫した雰囲気さえあった。

 それはそれで楽しかったが、今のオーマイニュースは昔の浦和レッズを見ているようである。昨年創刊して1年目を終えたばかりだからといって、甘えがあってはいけない。今、本当に意見を言ってくれる人の声をきちんと聞くことによって、やるべき事が明らかとなり、これから飛躍をする可能性が残っているとも言えるのではないか。私はその可能性に大きく期待をしている。

 今回、編集委員として3カ月活動してきた。せっかくのこの機会、いろんな事を企画したいと考えていたが、結果として何も出来なかったと反省をしている。その点など今後の市民記者編集委員のあり方も考えるべきだ。

 私事ではあるが、来年1月から編集部で働くことになった。きっかけは私が世話人をしている市民記者の勉強会である「勝手カフェ」や今回の編集委員をしているうちに、編集部の方に声をかけてくれた。

 今までの医療業界の仕事とは全く違う業種であり、期待よりも不安がいっぱいのあるのが正直な気持ちだ。だけどこれはチャンスだと思った。市民記者として市民メディアに関わり合って、市民メディアをもっと盛り上げたいと感じていた。来年からは編集部として今までとは逆の立場となるが、だからといって市民記者の1人には変らない。いろんな意味でまだオーマイニュースは弱小クラブだ。でも、全国には4000人の市民記者(サポーター)がいる。ともに、浦和レッズのようなビッククラブになるように、オーマイニュースの方向性を考えていきたいと思う。

(市民記者編集委員 2007年9月-11月)

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