現在位置:asahi.com>暮らし>暮らし一般> 記事

「悩むクマ」復活 山口・徳山動物園のツヨシ

2007年11月22日07時13分

 「悩むクマ」が復活した。頭を抱えるポーズで人気者となった山口県周南市の徳山動物園のマレーグマ「ツヨシ」が21日、新たなパートナーとなる雌の「マーヤ」とお見合いした。早くも尻に敷かれたのか、年上の前妻と死別後は封印していた得意のポーズを連発するハッスルぶりだった。

写真

鉄格子越しにマーヤ(左)とお見合いし、頭を抱えるツヨシ=21日、山口県周南市の徳山動物園で

 マーヤは名古屋市の東山動物園生まれ。2歳で、成獣になりつつある若グマだ。徳山動物園には今月15日にやって来た。推定16歳とされていたツヨシは、出生日が分かる書類が最近見つかって20歳と判明した。園によると「人間なら初老」という。

 21日のお見合いでは、飼育室と寝室の鉄格子越しに、においをかぎ合ったりしながら2時間余り対面した。ツヨシは悩みのポーズを連発したほか、普段はあまり見せていなかった「真っ黒ボール」という体を丸める技も披露した。

 16日に試しに顔合わせをさせた際、ツヨシは、目の粗い金網のすき間から前脚を伸ばしたマーヤに鼻面を殴られ、久々に頭を抱えてうなっていたという。それ以来、仰向けに寝て頭を抱えたり、でんぐりがえりをしたりと「新ネタ」を次々と見せていた。21日は、殴られないように鉄格子越しに対面させた。

 4歳年上だった「レーコ」が昨年12月に死んでからは、悩むポーズはほとんど見せていなかったツヨシ。飼育係の山崎真さん(32)は「悩むというより興奮が一定のレベルに達すると出るポーズなのでは。興奮が周りへの攻撃ではなく、ポーズやしぐさで現れるのは、引っ込み思案で優しいツヨシの性格を表している」とみている。

 マーヤも、足を踏み外して何度もプールに落ち、時には仰向けに落ちるなどユーモラスな素質をうかがわせている。園の関係者は「愉快な夫婦が誕生すれば、ますます入園者が増えそう」とそろばんをはじいている。

PR情報

このページのトップに戻る