欧州PGAツアーが、ドバイで夢の大会を実施することを正式発表
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2007年11月20日(火)
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タイガー・ウッズが初めてコース設計を手掛けているドバイで、欧州PGAツアーがビッグ・イベントを開催することになりました。賞金総額はゴルフ史上最高額となります。 2009年シーズンから、欧州PGAツアーの最終戦は、スペインで行われている「ボルボ・マスターズ」ではなく、「ドバイ世界選手権アット・ジュメイラ・ゴルフ・エステーツ」となり、2009年は11月の19日から22日まで開催されます。 また、欧州PGAツアーの賞金ランキングは、現在、「オーダー・オブ・メリット」と呼ばれていますが、新たに「レース・トゥ・ドバイ」と名付けられ、賞金王は200万ドルのボーナスに加えて10年間のシード権を獲得。さらに、欧州PGAツアーのインターナショナル本部がドバイに建設されることになり、選手が一年中使用できる最新鋭の練習施設も誕生します。 欧州PGAツアーのエグゼクティブ・ディレクター、ジョージ・オグレディーは次のように話しています。
ジョージ・オグレディー(エグゼクティブ・ディレクター) 「長期的な観点に立って、さらにツアーを発展させるために、シーズンを通じて賞金のほかにボーナス賞金に向けてのレースを実施することに決めました。それぞれの大会がさらに豪華なフィールドに恵まれると同時に、欧州PGAツアーの存在感を世界中にアピールすることができると信じています。 “ボルボ・マスターズ”が最終戦となるのは2008年のシーズンが最後です。それ以降も大会は実施される見込みですが、開催時期などは定かではありません。ボルボは欧州PGAツアーを支えてきた大事なスポンサーです。 そして、賞金ランキングであるオーダー・オブ・メリットのために新しいスポンサーをつけ、世界的なランキングとするために、名前を変える必要があると判断し、レジャー・コープ社と契約するに至りました。」
「ドバイ世界選手権」には、賞金ランキングの上位60人が出場し、チャンピオンは優勝賞金およそ167万ドルと5年間のシード権を獲得。また、欧州PGAツアーの賞金王には、200万ドルのボーナス賞金が与えられます。 なお、開催コースは、ジュメイラ・ゴルフ・エステーツでグレッグ・ノーマンが設計したアースとファイヤー、2つのコースのどちらかになる予定です。
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元欧州PGAツアーのエグゼクティプ・ディレクターのインタビュー
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2007年11月20日(火)
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元欧州PGAツアーのエグゼクティプ・ディレクター、ケン・スコーフィールドに「ドバイ世界選手権」について聞いてみました。
記者 「欧州PGAツアーがPGAツアーのフェデックスカップに対抗してビッグ・イベントを開催する目的は、選手がアメリカへ流れることを防ぐためでしょうか?それとも、単に世界中の大物を惹きつけるためでしょうか?」
ケン・スコーフィールド 「まず、フェデックスカップの導入と共に、PGAツアーのシーズンが短縮されました。フェデックスカップ・シリーズは9月に終了しますが、欧州PGAツアーはその頃からシーズンのヤマ場を迎えます。その時期にドバイでの大きな大会を実施することによって、世界中のビッグスターがこれまで以上に欧州PGAツアーの大会に出たいと思うことでしょう。 先日、中国での大会に初めて出場したフィル・ミケルソンのような選手が、今後さらに増えると期待しています。
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タイガーが2009年「ドバイ世界選手権」に出場するためには?
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2007年11月20日(火)
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タイガーが2009年の「ドバイ世界選手権」に出場するためには、欧州PGAツアーで最低11試合に出場しなければなりません。 タイガーは、99年以降、毎シーズン7試合以上に出ていますが、最も多い10試合に出た2006年シーズンは、欧州PGAツアーの大会にカウントされる4大メジャーとWGCの大会3試合のほか、「HSBCチャンピオンズ」、「ドバイ・デザート・クラシック」、そして「HSBCワ世界マッチプレー選手権」に出場しました。
欧州PGAツアーのジョージ・オグレディーと元欧州PGAツアーのエグゼクティプ・ディレクター、ケン・スコーフィールドは、タイガーについて次のように話しています。
ジョージ・オグレディー 「タイガー・ウッズが欧州PGAツアーで最低11試合に出場し、500ドルの参戦料を払えば、参戦資格を獲得できるが、タイガーはかなり早い段階からスケジュールを決めるため、どうなるかはわからない。いずれにしても、タイガーが参戦するかどうかが話題になるのは、欧州PGAツアーにとって素晴らしいことだ。」
記者 「欧州PGAツアーはタイガーが参戦するかどうかを気にしているでしょうか?」
ケン・スコーフィールド 「ええ、かなり気になると思いますし、タイガーが最低で11試合に出ると決めれば、ジョージ・オグレディーは大喜びでしょうね。ご存知のように、4大メジャーとWGCの3試合は、欧州PGAツアーの大会としてカウントされます。つまり、タイガーはドバイ世界選手権」を含めてそのほか欧州PGAツアーで4試合だけに出場すれば、11試合という最低試合数を満たすことになります。」
記者 「タイガーは2009年のシーズン最終戦に出場できると思いますか?」
ケン・スコーフィールド 「その可能性はかなり高いでしょうね。タイガーは“ドバイ・デザート・クラシック”に何度も出場していますし、初めてのコース設計をドバイで手掛けていますから、ドバイでのビッグ・イベント出場を目指せるようにスケジュールを組むでしょう。考えてみれば、あと2年間、つまり104週間も余裕があるので、タイガーにとっては、スケジュールを調整する時間はたっぷりあるわけです。」
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2007年のLPGAツアーを振り返る
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2007年11月20日(火)
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LPGAツアーで今年活躍が目立ったのは、ロレーナ・オチョアだけではありません。CBSスポーツ・ドットコムのスティーブ・エリングに、今年の話題を振り返ってもらいましょう。
記者 「“ADTチャンピオンシップ”のプレーオフ・フォーマットをどう思いますか?」
スティーブ・エリング(BSスポーツ・ドットコム) 「オチョアがファイブ・ストロークのリードを取っていたわけですから、最終日、8人が9ホールを終えた時点で予選カットを行ってもよかったでしょう。しかも、楽勝に見えたオチョアが終盤、もたついてしまったので、私は逆に盛り上がりに欠けたと思います。」
記者 「PGAツアーも“ADTチャンピオンシップ”のフォーマットを採用すれば、プレーオフがさらに面白くなると思いますか?」
スティーブ・エリング 「私は男子のツアーがひと試合で人数が減っていくフォーマットは採用しないと思います。元LPGAツアーのコミッショナーだったタイ・ボータが、PGAツアーの役員としてプレーオフ制度の導入に関わったというのは、何とも皮肉ですよね。」
記者 「ロレーナ・オチョアとスザーン・ペターソンのライバル争いは、2008年どうなるでしょうか?」
スティーブ・エリング 「私はさらに白熱すると思います。ペターソンはこれまで故障を経験し、スイング・コーチを変えるなど苦労を重ねながら、素晴らしい選手へと成長しましたし、これからが楽しみです。」
記者 「オチョアのシーズン8勝とアニカの優勝なし、どちらが今年のビッグ・ストーリーでしょうか?」
スティーブ・エリング 「オチョアが今年の主役だったことは間違いありません。ただ故障に泣いたアニカとそうでなかったオチョアは、比較の対象にならないと思います。でも、アニカにとって2008年は正念場でしょう。 アニカはやっと故障が直り、ウエイト・トレーニングを始めたようですが、問題なのは自信を取り戻せるかどうかです。アニカが2008年、若手を相手に勝負できるかどうかは、自信次第だと思いますね。」
記者 「では、今年のLPGAツアーで最も思い出に残ったことは何でしょうか?」
スティーブ・エリング 「私は“ADTチャンピオンシップ”に集まったメディアの関係者と今年、最も印象的だったショットは何かを話し合いましたが、最終日、ロレーナ・オチョアの18番のセカンド・ショットで決まりでしょう。オチョアがラフから6番アイアンで打ち、ピンそばへ運んだあのショットこそ、100万ドルの値打ちがあると思います。」
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2007年シーズンのロレーナ・オチョアとタイガー・ウッズを比較
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2007年11月20日(火)
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今年のタイガー・ウッズとロレーナ・オチョアを比べると、オチョアは25試合で8勝を上げ、勝率は32パーセント。 一方、タイガーは16試合中7試合で優勝し43.8パーセント。しかし、トップ10の回数ではオチョアが21試合に対し、タイガーが12試合と、オチョアに軍配が上がっています。
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